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アルスの異世界日記  作者: 藤の樹


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23日目 王との謁見

●23日目(グリウス歴863年5月25日)

今日王都に着けば無事任務完了ではなく、面倒事の始まりだ。

なるべく穏便(おんびん)に済ませたい。この年で胃の痛くなるような事はごめんだ。

昨日に比べ、人の往来は更に多くなっている。

こうなると護衛の意味もほとんどないだろう。

何度か休憩を挟み、しばらくすると王都が見えてきた。

といっても、街に壁はなく、王城の周りに城壁があり、

その周りに街が広がっている。

王都の目的地に着いたのは、午後の早い時間帯だった。

ミーナと一緒にカーターさんから依頼完了のサインを貰い、

王都のギルドへ向かう。

カーターさんから3日後にランゴバルドへ戻る予定なので、

ギルドに依頼を出す予定と伝えられた。

もしタイミングが合えば受けてくださいと言われた。

ギルドに報告を済ませ、依頼料の銀貨24枚を受け取った。

依頼料がどこのギルドでも受けられるのは非常に助かる。

ミーナは、王都で何か仕事をした後にカーターさんの依頼で戻ると言っていた。

俺は別件があるとギルドでミーナとは別れた。

そして、その足で王城へ向かう。


王城の入り口にて門番の兵士にランゴバルド辺境伯の依頼で

国王陛下宛の親書を持ってきた(むね)を伝える。

そこで待てと言われ、そのまま伝令が去って行った。

しばらくすると伝令が戻り、案内すると言われ、王城の中へ入っていった。

王城の中でとある一室に案内され、しばし待たれよと去って行った。

更に待つと今度は少し偉そうな人が来て、

ランゴバルド辺境伯からの書状を確認したいと書状を(あらた)められた。

また、更に待たされる。

こちらにお越しください。と騎士のような格好の人に案内された。

どうやら謁見(えっけん)の間らしい所に来た。

簡単に謁見の説明を受けた後、謁見の間に入った。

先程、教わった通りに王座の前に跪いた。

「面をあげよ。余宛の親書とな」

「はい。」と言って顔をあげる。

そして2通の親書、エルフ王からの親書とランゴバルド辺境伯からの書状を

お付きの人に渡した。

お付きの人はそれを持って、国王に渡す。

国王はまず、ランゴバルド辺境伯からの書状を読み、続けてエルフ王からの親書を読んだ。

「さすがはゼノンというところか。そちも今回の件ではだいぶ活躍したとみる」

勿体(もったい)なきお言葉、感謝に()えません。」

「ふむ、そちには十分な褒美を渡そう。名は何という。」

「アルスと申します。」

「アルスよ。ご苦労であった。下がるが良い。」

教えられた通り、後ろ向きに後ずさり、距離を取ってから振り向き退出した。

「ふーーーー」大きく息を吐き、やっと解放された感で、いっぱいだった。

流石に王家の人間が一般人に興味を持つことはないとは思ったが、

それでも、何もなかった事は喜ばしいと感じていた。

先程の騎士に連れられ、また別室に案内される。

飲み物を出され、しばらくお待ちくださいと出て行った。

飲み物も飲み終わり、手持無沙汰(てもちぶさた)になり始めた頃、

騎士と官僚風の男と袋を持った男が入ってきた。

「この度の見事な働きにより、アルス殿へ金貨500枚の褒美を出す。」

と目録を読み上げると後ろの男が袋を出す。それを手渡しで貰うと

「ご苦労であった」と官僚風の男は言って、騎士以外は出て行った。

「それでは城門までご案内いたしますので、付いて来てください。」

と促される。


王城を出て大きく伸びをする。王に手紙を出すだけなのに

一体何時間かかっているやら。空を見上げるとすでに夕刻となっている。

さて、王都へ来たもののどうするか。その前に宿屋を探そう。

ギルドの近くで蒼い夜空亭という宿屋を見つけた。

1泊2食付で銀貨8枚なのでそこに決める。物価高いな。

3日分を先に払ってしまう事にした。

特に急いで戻る事もないので、カーターさんの依頼で

ランゴバルドへ戻る事に決めていた。

特にする事もないので、王都でのギルドの依頼にどんなものがあるか

確認しに行く。

ギルド内はそれ程活気はない。とりあえず掲示板を見てみる。

王都の依頼は護衛の依頼が大半だ。

中にはどこかの村から狼の討伐依頼や墓地のゾンビ討伐等の依頼もあった。

しかし、ランクの高い依頼は極端(きょくたん)に少ないようだ。

王都で少し活動しようとしたが、条件に合うものがほとんどない。


結局めぼしい依頼もなかったので、宿屋に戻った。

食事を済ませ、自分の部屋に入った。

そうだ。最近戦闘もしてなかったので、ステータスの確認をしていなかったな。

そう思い、メニュー画面を開く、自分のステータスを確認すると

経験値が入っているのに気づいた。

盗賊のあれでも経験値が入るのか?

それとも護衛をしたことに対して経験値が入ったのか?

ならば、帰りにも護衛を引き受けて確認する必要がありそうだ。

もし入らなかったら、盗賊を無力化しただけでも経験値が入ったことになる。

それとも、魔法を使うだけで経験値が入るのか?

どうにもこうにも謎が多すぎて何が最適なのか分からない。

あまり考えてもしょうがないので、リリーを召喚。

最近リリーは、夜の数時間しか出していない。なので、食事は2~3日に

1回程度になっている。今日はその食事の日だ。

今日のリリーの食事は、どれにするか?

「リリー、前回食べたのは何だったかな?」

「えーとねー、あかくてまるいのー」

持っている果物はだいたい丸いのだが。

「だったら、今日はこの黄色のやつにしようか」

そう言って果物を出す。

「わーい」

相変わらず、いい食いっぷりだ。

「リリーは魔物と戦ったことあるのかい?」

何となく訊いてみた。

「たたかう?わかんない。あそんだことならあるよー」

「へーどんな遊び?」

「んーとねー。みんなとー、こんらんをいっぱいかけてあげるのー。そうするとねー。へんなうごきするんだよー。みんなでいっぱいわらったー」

あー、数に物言わせて混乱の魔法をかけまくるのか。

結構えげつないな。

しばらく、リリーと遊んだ後は、寝ることにした。

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