何で俺これ読めるの…?
なろうの投稿システムに四苦八苦してしまいました()
機械音痴ゆえか、中々難しい…
―――――――なんだよ、ここ。
そう、思わざる終えなかった。当然だろう。ユウキはただ自宅帰りに買い出しでスーパーによって、いざ自動扉をくぐってみたら建物なんて何処にもない。外だというのに、真っ昼間だというのにどこか薄暗く、汚ならしい雰囲気のある街路。振り返っても先程通った自動扉も駐車場すらない、同じような街路が広がっている。
「まるで意味が分からん、どういうことだ?ここはどこだ?日本ですらないようにも見えるが…ともかく、ここがどこなのか調べなきゃいけないな。幸いにも人がいる、聞いてみるとしよう。」
辺りを見回すと屋台の店の商人も道を歩く普通の人もいる。ユウキはさっそくと言わんばかりに歩き出した。
「右も左も分からない状態だ、急ぐに越したことはない。善は急げってな。」
この男、尋常ならざる事態だというのに自分のすべきことをまとめ、行動にすぐでようとする。実に切り替えがはやく、タフである。
「ニホン?知らねぇとこだな。新しく出来たエリアの名かね。」
「そうですか…ありがとうございました。」
「あいよ。あんたが誰かは知らないが、用が終わったらさっさとこんなとこから出なよ。そんな良さそうな服着て堂々と出歩いてたらアブねーぞ。」
過ぎることはや30分、とにかく人に聞いた。自分が何故ここにいるのかは分からなかった。だが、少しだけ分かったことがある。この街の名はロストストリート、少なくとも日本のどこかというわけではないらしい。最初外国のどこかか思ったが一つ理解できないことがある。
「皆、日本語だ…俺にでも理解できた。」
そう、言葉が通じたのだ。ユウキは日本語しか知らない、英語は一般教育程度には使えるが人としゃべれるほどのものではない。日本語で人に話すしかなかったが、それでも通じたのだ。
「やっぱりここは日本なのだろうか…ん?」
一人ブツブツと物事を考えながら呟いているとふと目に留まったものがある。建物の横にある看板だ、宿屋と書いてあるらしい。だが、日本語だとか英語ではなく、見たことのない言語で書かれてある。
「宿屋………え、何で俺これ読めるの…?」
自分の知らないものなのに、理解できる。最初、ユウキは混乱した。だが、ユウキは一つ気づいた。こういうの、どこかで見たことがある。
「…まさかこれって…異世界に転移してきた…とか?」
そう、漫画や小説でよく見ていた異世界召喚の話に今の状況は良く似ている。最初、そんな馬鹿なと思っていたが、非現実的な状況だ。そうだと思う方が辻褄が合う。
「おい、そこの兄ちゃん。」
ふと後ろから声をかけられる。振り向こうとしたが、それはならなかった。後頭部を激しい衝撃と痛みが走る、よろけて地べたに倒れてしまう。
「こーんなとこで何してんのかなぁ?一人でいたら僕たちみたいなワルモノに目ェつけられちゃうよ?というか現につけられて今大変な目に遭ってるしぃ。」
「どーせどこかのお貴族様だろう。退屈な生活が嫌になって街に逃げ出したとかの。ま、いい社会勉強になったな、俺達みてぇなのに会わねぇよう今後はお城にでも籠って震えとくんだな。」
うしろからの声が増える。霞む意識のなか、少しずつ振り返ると三人の男がいた。どいつもこいつも何をするかは分からない悪人面だ。どうにも、この街の治安は悪いらしい。先ほど聞いていた人々もそのようなことを仄めかす発言をしていた。
(やばい…逃げないと…)
危機感を感じたユウキは動きづらそうにその男達の反対の方角へ這いずっていく。だが、その程度で男達から逃げられるわけもない。
「逃げようとしてんじゃねーぞコラ!」
「ぐふっ!」
また衝撃が走る、今度は腹部だ。
「おい、もうちっと痛めつけて人気のないところまで移動させるぞ。」
痛い、痛い痛い痛い痛い―――――――――
そういえば、産まれてこのかた喧嘩などというものをしたことがなかった。この痛みは知らなかった。はやく逃げないと。
頭のなかが恐怖でいっぱいになりながら、ユウキは意識を失っていった。
―――ったく、手間かけさせやがって。おい、ここらでいいだろうと身ぐるみさっさと剥いじまうぞ。
―――そうだな、久しぶりの獲物だ、良いもん身に付けてなけりゃ困るぜ。
―――随分と剥ぎ取りづれぇ服だな。というかこんなの初めてみるぜ。
訓練から帰る途中、声が聞こえてきた。随分とガラガラした声だ。気になり、声がする方まで向かう。
「…あ?誰だオメェ」
男が三人、いや四人いた。一人は下の布切れ1枚しか身に付けておらず、その裸体から酷い傷を負っていることが分かる。大方、もう三人の男は盗賊で男から金品を巻き上げようとしていたところなのだろう。
「…そいつを開放し、今剥ぎ取った服をそいつに返してやれや。」
「なんだお前はいきなり!女だからって調子こいてんじゃねぇぞ!」
「お、おいばか!一匹でけぇ獣種が側にいやがる!つまりあいつは…」
「…まさかスカラか!猛獣 スカラなのか!」
「知ってるのか。あたしも有名になったもんだ。よーし格下共。せっかくだ、ぶっとばしてやろう。ムシャクシャしてたんだ、丁度いい奴等に会えたぜ。」
悪いことをしたんだ、別にいいよなと奴等を攻撃する理由を自己完結した上で襲いかかる準備をする。隣にいるドーブルを身に付ける。息は荒くなり、爪が何倍にも長くなる。さながら、あたしは獣となる。
「覚悟しろよ、あたしは強いぜ?」
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