プロローグ
拙い文ですがよろしくお願いいたします。
それはエルリア王国の祝日、建国祭の日の事だ。
その日は、この国でももっとも賑わうめでたい日。
初代国王メイビス=オルレアン=エルリアが、この国を作った日。
に、
「...誰よあんた」
何故か私、セリカ=ランティスは神様に拉致られてました。
人間驚きすぎると逆に冷静になるんだなぁとしみじみ思う。
あぁ、おなかすいてきたな...やっぱ人間なれないことすると
エネルギー使うよね...。
「って、現実逃避してないでちょっと聞いてる!?」
「...何ようるさいな、いまちょっと考え事してるの。」
「ええぇ!?いやでも君、さっきからお腹空いたとかお腹空いたとかミートパイ食べたいとか、そんなことしか...。」
「...そんなこと...?人間お腹空いたら死んじゃうんですけど?
特にいまの私とか!誰かさんのせいで!!」
「ひいいぃ!?す、スミマセン...。」
一介の小娘にびびる神様って...決して私の必死の形相が恐ろしかった訳ではない、はず。
「...しょうがないなぁ...」
苦笑した神様(自称)は、なんと目の前の真っ白な空間に、
テーブルと椅子、そしてーーー!
「み、ミートパイ‼た、食べていいの!?」
「ああどうぞ。その代わり食べ終わったら僕のはなしをーーって
聞いてないね...というか順応力高いな...。」
神様(本物)が哀愁をただよわせはじめた気がしたので、私は
慌てて本題に戻った。
「きいてるって、で、なんだっけ?」
食べ物ももらったし、話くらいは...なんて思った過去の私を殴りたい。
「...うんあのね?ちょっととある人を、救ってほしいんだ。」
「...いやむりだけど。」
「その人間っていうのはもう死んでるんだけど...」
「...は?」
「君も絶対しってるから。たしかメイビーー」
「いやむりだから!死んでる人間をどうたすけろって!?
出来ないでしょ普通!」
「大丈夫だって君らなら。じゃ、よろしくね!」
そういって少年の姿をした神様は、私の視界から消えた。
...いや、私の意識が途切れたのだ。
あのやろぉおおおぉぉ!!!