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神様気分  作者: みつる
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HAPPY BIRTHDAY

ある日、爆弾が投下された。

「私の誕生日っていつでしたっけ?」

この爆弾は、とても強力であり、かつ高性能であった。365分の364という高い確率で爆発し、対象者は返答次第で暴力という奈落に落とされるだろう。ヒントなど、もちろん存在しない。爆弾を落とした本人は、解除するパスワードとなる日数は知っていて当然と思っている輩であり、当方がなんらかの手段を用いて調べつくしてあるだろうと思っているのだ。悪意などそこにはなく、なおのこと性質が悪い。

別段、彼女の誕生日など興味の対象外であった。そうやって、日々の研鑽を怠り無為に過ごした僕は、このような事態に対してまったくといっていいほど防御に回る技術や知識が足りえていなかった。このまま僕は死ぬのであろう。短い人生であった。あとは己が日々の研鑽を怠った事を悔い、365分の1という少ない可能性に賭け賽をふるのみである。




だが,ヒントなら、ある。僕以外の誰かなら、そのヒントに命をかけるのは正気の沙汰ではない早まるなと己を制止しただろう。だけどこの爆弾は長いこと待つとは思えない。今か今かとニコニコして答えを待っている。そうそれがヒントなのだ。こうやって必要以上に彼女がニコニコしている時は、いつだって目の前に最悪な答えが転がっていた時だった。


「き、昨日ですかね・・・?」

「なぜ!知ってたら祝ってくれなかったんですか!!」


365分の1を逆に悪い意味で引いてしまった僕は無事に死んだ。こういう時、自分の配慮の無さが浮き彫りになり嫌になる。この爆弾は正解を言い当てた時、もっとも火力が強くなるよう設計された、いわばトラップだったのだ。



目が覚めると夜だった。

「今回ばかりは死んじゃったかと思いましたよ。でもまぁすっきりしました。来年はちゃんと祝ってくださいね?」

「は、はい・・・今更ですけど誕生日おめでとうございます」

「いえいえ、気にしないでください」


こうして夜は更けていった。気にしないでくださいとかいって気にしてるのだろう。それぐらい僕にだって解る。明日、彼女と一緒にプレゼントを買いに行こう。まだ僕は地雷原の中にいるのだ

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