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神様気分  作者: みつる
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私会議がしたい

作戦会議いいいぃぃぃ

いきなり彼女は叫びだした。僕はドン引きした。


無駄な抵抗をやめた僕はコタツを中心にして彼女と向き合うように座る。そうしてこれからの事を話し合う。彼女はなぜかとてもテンションが高くて、時折僕の足をゲシゲシ蹴ってくる。子供か。


突然ですがここで、会議を良くするためのポイントをおさらいしておきましょう。


1、会議を本当にする必要があるのか。


2、向かう目的が明確であり全員がその目的を目指しているか。


3、自由に意見が言えるか。


4、終了時刻を明確にして、それに合わせ正しい進行ができるか。


最低でもこの四つさえ押さえていれば、八割方いい会議ができると思います。もし結果がだせなくても、そういう結果なんだと皆で無理にでも納得しましょう。そうすることで人間関係は必要以上に悪くなりません。

この四つを踏まえた上で悪い例も見てみましょう。


神:「会議って響きがいいですよね。働いてるって感じで。一度してみたかったんです。ほら一人じゃできないじゃないですか・・・。」


僕「会議ごっこがしたいだけなんですね・・?」


神「ごっことは失礼な!これでも私は真剣ですよ?議題は・・とりあえず一千万どうやったら貯めれるかと、私が実家に帰れるかと、どうやったら参拝客を増やせるか!」


僕「とりあえず一つに絞りませんか・・?」


神「ダメです。一度にしたほうが効率がいいでしょ?あと、あなたの意見は全部却下します。」


僕「それは最早会議ではありません!」


神「意見のある方は挙手をしてから述べてくださいねー。ハイ!どうぞ私さん、彼の意見はつまらないと思うのでダメだと思います」


僕「抽象的すぎてなんのことかわかりません。そういうのは無暗に人を傷つけるだけで無意味ですよ・・。あとまだ何も意見言ってない・・」


神「挙手しない人の意見は通りませんからねーハイ!ワタシサーン。彼は人間的につまらないんだと思います」


僕「・・・(絶望)」


神「ハイハーイ、神社のアイドル神ドルとかどうでしょうか?ゆくゆくは世界デビューして、この神社は聖地として人がごった返し、ついでにお賽銭もしてもらって一千万は簡単!実家にも凱旋帰国!完璧じゃないですかねこの作戦?」


僕「それ、わりと本気で考えてたんですか?蜂の巣ばりに穴だらけですからねその作戦。とりあえず、あなた普通の人には見えないはずでしたよね?」


神「もうすぐ死んじゃう人とかーまぁ色々条件はあるんですけど。いいんじゃないですか?プレミア感あって。死ぬ間際になると見えてくるアイドルなんて、なんだか素敵じゃないですか。」


僕「世間ではそういう奴の事アイドルとは呼ばずに死神って呼んでんだよ!!」


グダグダな会議はそれから5時間ほど続きました。僕も彼女も相手の意見を潰すことに躍起になり、意見を出すごとに、けなしなじられ否定しあい、最終的に膠着状態に入ると50分もの間、誰も一言も発しないという異常事態におちいりました。

「なんだか疲れましたね」

彼女のその一言で会議は終わりを迎えました。残ったのは疲労感と相手に対する敵愾心のみでした。
















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