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その者、異界の野に降り立つ救済者なり

 ―――――


 現代の世界において、距離はすでに存在しないものとなっている。

 それは、インターネットという目には見えない巨大なネットワークが世界中に張り巡らされ、常に人の世界を監視しているからだ。それらを用いて、ネットワーク上の見えない世界を通じて、人々は互いに結びつきを見つけ出す。

 ここでその一例を出そう。

 世界中で、あらゆる人が参加することが可能なオンラインゲーム。電脳世界でくり広げられるそれは、時間や場所を越えて存在する。ジャンルと呼ばれるものによって分けられるものの、その世界は無数に存在する。そこではプレイヤーと呼ばれるもの達が互いの強さを競い合っており、最強を目指している。それが何よりのパラメーターであり、それによってあらゆる者たちからの賞賛を受けることができる。

そんな世界において圧倒的なまでの強さを誇り、倒すことはおろかその高みへ近づくことさえ不可能と言われた最強のプレイヤーが存在した。

 曰く、ただの一度の敗北も存在しない。

 曰く、どのジャンルにも存在している。

 だが、こんなことはアカウントを調べれば誰にでもすぐにわかることであり、取り立て問題はないように思われる。だが、この事実がかえってこんな噂を生み出している。

 -対戦成績を改ざんしている悪質なプレイヤーである-

 -実は複数人によるグループが作られ、得意分野で無敗を誇っている-などなど。

一つ一つを上げっていてはキリがないほどの一種の都市伝説に似たものが出来上がっていた。

 だがそうすると、一つの問題に行き当たる。

 そう、彼らの言っていた噂の真実である。


 これほどの大きな話になれば、当の本人も知らないはずがない。しかし、彼らは、何もしなかった。発言の場が提供されていたにもかかわらずである。

 そうした、一切の情報発信を途絶させたことが、返って、周囲の助長を招いたと言っても仕方がないだろう。

-ゆえに、

-この場を借りて紹介したいと思う。


これこそ、嘘偽りのない

200以上のゲームにおいて頂点に君臨し続ける、決して破ることは不可能とまで言わせた記録を今なお打ち立て続ける生ける伝説

『ケイス』---その正体である。


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