↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女警察24時  作者: 村上玄太郎
第二章 カゲキなるBB団

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/50

蘇える勤労工場

 サニーが魔法を唱える。あたりに、不思議な光が差し込んできた。

「この地に住む精霊に命ずる。我らの心に呼応《こおう》して、その名を答えよ。忌《い》むべき世界から、おのれの魂を取り戻せ。いざ、そちらの体に命を吹き込まん。招魂《しょうこん》魔法ドド・ルキビューゼ!」

 地響きが起きた。工場の窓が、がたがたと揺れている。


 どこからともなく、女の声が聞こえてきた。


 ――わらわの眠りをさまたげるのは誰?わらわを篠原《しのはら》重工 広島支部 第三工場と知ってのふるまいか?


 好子は心臓がキュッと握《にぎ》りつぶされそうになった。誰もいないのに、大きな声だけが暗闇に響《ひび》く。


 一方、サニーは声の主を知っているようで、平気な顔をしていた。

「第三工場さま、夜分《やぶん》遅く申し訳ないです。あたしは魔法少女のサニーと申す者です。ぜひ、お力添《ちからぞ》えを願えれば――」


 ――サニーとやら。わらわを起こしたのはお前かえ?


「はい。3か月以上前に、第三工場さまのところへ来たセーラーサンという女性について、おたずねしたいことがあって、失礼ながらも」

 サニーはゆっくりと、お辞儀《じぎ》をした。

 好子が考えるに、魔法で、工場の建物の魂を呼び出したらしい。長く使われた物には、付喪《つくも》神がつくという話を聞いていたので、それだろうと見当をつけた。

 「第三工場」は、驚いたような声を出した。


 ――ぬしらは、あのセーラー服を着た連中の仲間か?


「とんでもございません。あたしたちは、彼女たちを追う者なのです。あの者たちは、ここで何をしていたのですか?」とサニーが聞いた。


 ――おのれ、あのセーラーサンと、タキシードの女め。わらわの体を、捨てられた鉄くずよ、価値のない資産よと、さんざんコケにして笑いおったのだ。サニーよ。どうか、奴らを捕まえておくれ。ならば、わらわも協力しよう


「そのために、今日、ここへ来たのです。第三工場さま、教えてください。彼女たちは何を話していたのでしょうか?話の内容が知りたいのです」


 ――よかろう。あやつらが来たのは、4か月前。タキシードの女とセーラー服の少女の二人だった。路面電車と新幹線を襲う算段をしておった


 そのとき、好子がサニーの腹をつついた。「先輩、サンダンってなんですか?新しい魔法ですか?」

「しっ」とサニーは彼女を黙らせた。「算段とは計画の意味よ。あいつら、このアジトで、犯罪の作戦を立ててたみたいね」


 ――そのとおり。路面電車をひっくり返すという話をしておった。もし、それが失敗したときには、7月20日に広島駅を通る新幹線を襲おうと話しておったのだ。新幹線に爆弾を設置して、ある速度まで落ちると、爆破するようにするらしいのじゃ。世にも恐ろしい話とは、このことよ。それきり、やつらは、ここを訪れることはせなんだ


 「第三工場」の話を聞いて、サニーと好子はあぜんとした。

 セーラーサンと衝撃のタキシードは、新しい犯罪をすでに実行しようとしていたのだ。

「ジーパン。今日は何日?」

「先輩。19日です。7月の」

 二人は顔を見合わせた。そして、二人同時に叫んだ。


「明日じゃん!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。