第七話 記憶
酒浪は自室に戻り眠りにつく、目の前に広がるのはどこだかわからない河川敷だ。
酒浪「・・・。」
橋の下で俯いた桃色髪の少女が膝を擦り向いて啜り泣いている。
酒浪は絆創膏がポケットに入っているのに気づくが目の前の少女が大きく感じた。いや、自分が小さくなっていた。
酒浪は少女の膝に絆創膏を貼ると啜り泣く声はなくなり、少女は顔を上げるが顔は黒いモヤで顔が見えない。
桃色髪の少女「あ…..と….」
声も掠れていてよく聞こえない。
酒浪「…?」
少女はいきなり立ち上がり走り出す。
酒浪はそれを追いかけるように走り出す。
走っていくと周りの風景が何度も変わる。
山、海、花畑、川、学校と変わっていき、少女の見た目も高校生くらいに成長する。最終的にイルミネーションが輝く雪の日のベンチに少女は座る。その瞬間…少女の心臓が破裂し、血が吹き出す。
酒浪「!」
少女は苦しそうにする暇もなくその場に倒れ込む。
そしてあたり一面が暗くなり、酒浪の背後から低く掠れた声で。
??『お前のせいだ』
と聞こえ振り返るが誰もいない、その瞬間酒浪の心臓も破裂し血が吹き出す。そこで酒浪は目が覚める。恐怖と共に飛び起き、胸を押さえてうずくまる。
酒浪「はぁ…はぁ…….ごめん……」
酒浪は平静を装いつつ着替えを済ませ、トーストにマーガリンを塗って食べる。食休みにコーヒーを啜るが手は震えている。
そして誰もいない部屋に向けて「行ってきます」と呟き部屋を出る。
そして学校に着く。
廃藩「それでは昨日は散々でしたが、無事黒雲先生のお力で退け今日も授業をすることができますよ〜」
廃藩先生は頭に包帯を巻いているがヘラヘラしている。
廃藩「今日はクラス全体で…って、酒浪くん?聞いてるかい?」
酒浪はビクッと反応する。
酒浪「は、はい、何ですか…」
廃藩「聞いてるならよし!今日は乱入者が居たから昨日の続きをするよ、酒浪くんと鬼怒くんはすぐに準備をするように」
校庭に向かい戦闘が始まるが、酒浪の動きはぎこちなく尋常じゃないほどの汗が流れる。
鬼怒「おい!本気出せよ!昨日と全然違ぇじゃねぇか!弱えぇ奴に勝っても嬉しかねぇんだよ!」鬼怒は怒鳴る。
酒浪「はぁ…はぁ…」
酒浪は膝を曲げて座り込むが鬼怒は襟を掴んで持ち上げる。
鬼怒「とっとと戦え!神化!」鬼怒はまたも雷を身体中に纏い酒浪を蹴飛ばす。
園咲は素早く動いて酒浪を受け止める。
廃藩「試合の邪魔はだ….」
園咲「酒浪くんは体調が悪そうので俺が代わります」
鬼怒「来いよ!」
園咲は酒浪を時雨に託す。
園咲「六十実頼んだ」
時雨「気をつけてね、輝澄盗のNEVERは真っ向な攻撃系じゃないんだから」
園咲「わかってる」
鬼怒は雷玉で園咲に先制攻撃を仕掛けるが、園咲は鉤爪を突っ込んでくる鬼怒の腹部に飛ばす。
鬼怒「テメェ…!」
園咲は雷玉を受け、身体が痺れるが鉤爪のチェーンを引き寄せ速度を上げつつ距離を詰めていく。
園咲「ラアアアァァ!!」
鬼怒の顔面を殴る。
廃藩「そこまで、鬼怒の勝ち」
鬼怒「まだ決着はついてな…」
園咲はその場に倒れ込む。
廃藩「限界だったのだろうね」
鬼怒は神化を解くと舌打ちをする。
鬼怒「チッ…それであの不調子野郎はどーなった?」
時雨「少しおかしいの、心拍数が上がったままでずっと頭を抱えてる」
??「トラウマでも呼び起こしちゃったのかな?」
白い髪に白いミニスカートのドレスを着た女の人だ。
廃藩「望絵先生…」
白上「私に任せて」
白上先生が手を伸ばし、白い光で包むとどんどんと落ち着き眠りにつく。
白上「これで平気かな…」
廃藩「それじゃ、解散ね…」
⦅とあるビルの屋上⦆
黒いフードを被った人が朝日を見つめる。
??「・・・。」
その背後には色々な姿の存在が10人程いる。
そのうちの銀髪の男が話す。
銀髪の男「…奴は少し喋りすぎ」
??「そうだな」
その背後に黒い影がおり、話を聞くとビルを降りる。
??「何かいたか?気のせいか…」




