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第61話 許可証

 魔法学校は繁華街を抜けた奥にあるらしいので、途中までは4人でウインドウショッピングを楽しむことに。

 気になったお店に寄りながらテクテク歩いて行く一行。

 皆さんそれぞれの分野に詳しいので、あれやこれやと解説を聞けるのはとても為になる。

 

 まぁしかし……異世界だけあって、フツーに武器屋や防具屋があるのね?

 町行く人もたまに武装しているのを見かけるし、警察官らしき人はサーベルを帯刀している。

 

 ホント日本じゃこんなの、コスプレ会場でしか見れない光景だからねコレ?

 しかもみんなケモミミシッポだし……。

 軽くカルチャーギャップを覚えながらも、皆さんについて行くボク。


「たまに武装している人とすれ違うんですが、この町って普通に武装も許可されている感じなんですね?」

「気になるかの? ギルドに登録して警察から許可証を貰えば、町中で武装していても何ら咎められることは無いのじゃよ?」

 うわぁ……じゃ、帯の中にアレやらコレやら持ってるのはマズいねぇ? バレないようにしとこ。

 

「ちなみにその許可って、簡単に貰えるんですか?」

「普通は……ギルド登録からどんなに頑張っても、2ヶ月は警察の許可はおりませんよ。あたしも長剣の携帯許可が出るまでは、半年くらい掛かりましたんで!」

 まじか〜それじゃボクはしばらく、町には武器持って行けないじゃん!

 

「そうなんですね! でも、今持っているのは短剣ですよね?」

「ぅえ!? あたしが短剣持ってるの分かるんだ! タマキさんってタダもんじゃないですね!」

「あはは、その腰の不自然な膨らみ方を見れば、ボクじゃなくても分かりそうなもんですよ?」

「……ウチ、今の今まで全然気ぃつきませんでしたえ?」

「ワシもじゃよ。レイナはいつもは長剣をぶら下げておるから、今日は珍しく丸腰じゃのう?くらいにしか思わんかったわい。」

 そこで、ポニテ猫さんは羽織をちょっと捲って見せてくれる。

 ほらね? ちゃんと短剣を2本差してるでしょ?(※1)

 

「コレ見破られたの初めてですよ! まぁでも、あたしは『秘匿携帯』の許可も取ってるから、法的には問題ないんですけどね。」

「あ〜そういうのもあるんですね?」

「『秘匿携帯許可』は大物の許可よりもさらに厳しくって、普通の人だと警察に申請して1年は掛かるんじゃないでしょうか? あたしはユリミさんとギルドの推薦状があったんで、割と早く許可を出して貰えましたけど。」

「ちなみにワシら魔道士の場合は、魔道士ギルドの推薦があれば、魔法杖の携帯許可はすぐに下りるからラクじゃよ。もっとも普通の武器は普通の冒険者たちと変わらんがの?」

 

 な〜るほど……じゃあボクはどうなるんだろうね?

 もし『雷撃の杖』認定なら、魔法使い枠なのかなぁ???

 でもさ、魔法使いじゃないのに、魔道士ギルドから推薦が出るとは思えないんだけどね?

 ……まぁそういう小難しい話は、あとで母ネコさんにでも聞いてみよう。

 

【うふふ♪ すぐに許可を出してもらえるように私から話を通しておくから、タマキさんは心配しなくて大丈夫だわよ♡】

 うぉわ! 今の話聞いてたの!?

【ほんのさっきからだけどね? ちょっと焦ったような波動がコチラに伝わったから、少し感度をあげちゃったの♪】

 そうなんだ! でもこの魔法って便利なような不便なような……ますますよく分からん。

 

「あ、ミレイネ様! 魔法学校への道はコチラですよ?」

「おお、そうじゃったそうじゃった! あやうく忘れるところじゃったわい! それじゃユカリや、タマキさんのことをよろしゅう頼むぞよ?」(※2)

「そちらはんたちも、気ぃつけておくれやす。それではまた後ほど、ギルドにてお会いしましょか。」


 ということで、のじゃロリポニテさんチームは魔法学校へ、ボクと狐さんチームは引き続き街の散策……もとい、情報収集と向かうのであった。


 ――――――――――


 ※1 短剣とはいえ、刃渡り20cm程度の両刃剣ダガーなので、リーチはないものの充分な殺傷力を有す。OSSダガーのような、鋭い細身のブレードを想定している。

 ※2 皆さんチョイ役のつもりだったので今まで名無しだったのだが、割とレギュラーっぽくなってきたので遅ればせながら名前をつけてあげました。……でも名前を表記すること自体、これからもほぼないんだけどね?w

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