第35話 男ってやつは
さて、今日もマタタビ焼酎のお湯割りを頂きながら、あれやこれやと他愛もない話に終始する。
ネコ娘は眠くなったらしく、早めにお部屋へ。
ああそういえば、もう1つ新しい情報が。
この村の家屋にはドコにも内湯はないが、代わりに立派な共同風呂があるらしい!
しかも温泉掛け流しという贅沢さ♪
週1ペースで清掃と整備の日があるのでその時は入れないが、それ以外は比較的自由に使えるらしい。
山の中の村に温泉ってどうなんだとも思ったが、まぁ出てるものはしょうがない。
ありがたく使わせて貰うことにしよう。うん。
どうやら今の時間はまだ混んでいるらしいので、もうしばらく後からということで。
もっとも、まだ飲みの最中だしねw
ただ、1個だけ疑問点が現れたので、皆さんに聞いてみることにする。
「ところで話は変わりますが……今日のこのメンバーもそうなんですが、この村で男の人を見ない気がして。それどころか、今までこの世界でボクが見た男の人って、隣村に住んでるという「駄犬クラブ」の3人だけなんですよね。まぁたった2日ですから、そんなにたくさん人を見たわけでもないし、単なる偶然なんでしょうけど……。」
「うふふ、確かにそう思うのも無理はないわね。実はこの村、もう男性は1人もいないのよ。」
「せやねん、一昨年まではウチにメンドクサイじっさまがおってんけどな、夏にポックリ逝かはったんよ〜。」
「あらら〜そうなんですね? もしかしてこの村って、過去に何かあったんですか? まさか……呪的なやつとか?」
「あはは、そんなことはないよさすがに! 何せこの土地は、強力な結界で守られているんだからね!」
門番ネコに鼻で笑われてしまった……。
みんなの話を総合すると……そもそもネコ人は人種的に、女性の割合が多いらしい。(7:3程度)
しかも、先の幾度かの戦争で男性は兵に取られ亡くなったり、復員したとしても稼ぎも多く便利な町で暮らしたりするケースが増え、次第にその割合が減っていったとのことだ。
なお、この土地での米作りや酒造りは、魔法が使えるものも多いためかあまり人手を必要ともせず、男手がなくとも特段困らない。
治安維持に関しても、そもそも強力な結界で村は守られており、武闘派のリュナ率いる自警団と、比較的強力な攻撃魔法を使えるものが数名いることから、それほど問題はないらしいのだ。
「そりゃあ確かに、寂しい気もしなくはないんだけどさ、居たら居たでプライドばっか高くて……まぁまぁメンドクサイんだよなぁ〜。」
「そうねぇ。男性は魔法が使えない方も多いから、仕事向きではあまり頼りにならないのよね〜。」
「男はな、力はあっても結局ぶきっちょやから、あんまり機械屋には向かへんのよ〜。」
皆さんなかなか辛辣なご意見で……。
「ま、たま〜に町から出稼ぎ帰りのオヤジたちが来るから、その時に一緒に飲めるくらいが丁度いいのよ。」
「せやな! たまに部品屋のイケメンさんも来てくれるから眼福やし。そん時飲めたら、ウチもそのくらいがラクやなぁ〜。」
……ってかさ、あんたらの飲みのプライオリティ、ドンだけ高いんだよ!w
とまぁ、そんなどーでもいい話をしながらも杯は進む。
そしてマタタビ焼酎の瓶が半分空いたところで、今日はお開きとなった。




