第3話 「三銃士」は平均年齢三十四
そんなこんなで先輩とボクとでお昼ご飯を食べていると、不意に後ろから声が。
「待たせたな!」(※1)
髭面で大柄の男、大熊明夫だ。
黒っぽい戦闘服に身を包んだ精悍な姿は、まるで某ゲームの主人公のよう。
もちろん(?)ホルスターにはSOCOM MK23(※2)が刺さっている。
「コイツは差し入れのビールだ。喉乾いただろ?」
「あら熊ちゃん、ありがとう♪」
「はは、お礼に歌いましょってか?」
先輩と同世代の彼は、強面だが意外にも愛想が良いのだ。
聞けば某商社の営業部長らしい。
「熊さんこんにちは! 今日も決まってますね!」
「ん? そうか? ありがとう! タマちゃんもアフガン装備でカッコイイぜ!」
「あはは、いつもの有り合わせですよ。ほら。」
ボクは肩から掛けているストール(※3)をちょっとめくって見せる。
中にはゆったりとしたロングシャツにプレートキャリア(※4)、下はコンバットパンツとトレッキングブーツ……まぁホント砂漠の民兵組織っぽいよね、ってか武装したトルネコっぽい感じ?
「おお。この組み合わせは絶妙だ。中東に潜伏しているCIAオペレーター風ってやつだな!」
「AK系だったら、こんなのが合うでしょ?」
「確かにそうだ!」
「AKBがどうかしたの? ……二人でワタシが理解んない話ししてるわねw」
「ああ、それはすまんかったなぁ。」
まぁフツーの人には分からないよね。
先輩はそれでもこういう集まりに参加してんだから、ある意味すごいな。
本人にとってはダイエットとストレス発散を兼ねてるらしいけど。
「そういえば熊ちゃん、お腹空いてない? あなたの分もあるのよ、お弁当。」
「おおいいね。じゃあひとつ御相伴に預かるとするか!」
「熊さん、ビールいただきますね。」
「おう、じゃあ乾杯だ!」
「「かんぱ〜い!!」」
今日は交流会を兼ねているので、お昼はゆっくりめ。
あちらこちらで、お弁当にバーベキューと賑やかだ。
ちょうど桜の時期だし、みんなお花見気分。
まぁ、武装している人だらけなのがちょっと異様だけどねw
「まぁしかし何だ……タマちゃんは、改めて見ると結構端正な感じだよな?」
「へ? ボクが? 何ですか唐突に?」
「いやいやまぁ、カッコイイというか……クールビューティ的な?」
「うふ♡ 熊ちゃんも気づいちゃった? タマにゃんってばカワイイでしょ♡」
先輩が背後からボクに抱きついてくる。
「ぅにゃっ! やめて! ビールっ! ビールこぼれるってば!」
「ほらほら見てみて、ほっぺもすべすべキュートなのよ♡」
「こら〜! そんな……もうボク25ですってば〜」
「「まだ25だよ!」」(※5)
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※1 某ステルスゲームの主人公の決めゼリフ。ちなみに声優は大塚明夫。もしくは、某◯走族コントのリーダーが登場する時の決めゼリフだって知ってましたか? ワタシはそーんな昔のことなんか知りませんよw
※2 大型の自動式拳銃の1つ。ソーコムピストルとも。サイレンサーをつける前提で、米特殊部隊の要望に基づいて開発されたらしいが……まぁとにかくクソデカい。
※3 ストールといっても……ほぼほぼ中世のマントっぽい。
※4 防弾プレートを装着するための装備。防弾ベストみたいなやつ。
※5 ……ってことは、小百合が果たして何歳なのかって? 女性の歳を詮索しちゃあダメですよw