プロローグ
「……………………」
現在自分の部屋で立ち尽くしている俺、高麗葵、13歳。
今朝、目覚めたら女になっていたのだ。
銀髪で、目は青い。そしてちょっと可愛い。
勿論(自主規制)は無く、胸には少しだが膨らみはあった。
学校が何故かは知らんけどなんか休校になってるのが不幸中の幸いだ。
「おはよ、姉さん…」
「え?誰ですか?もしかして私の弟に誘拐された?ごめんね、うちの弟が…」
「その弟が俺。高麗葵」
「へ?」
「へ?じゃないんだよ。高麗遥の正真正銘の弟、高麗葵だ」
「じゃあ、なんで女になってんの?」
「知らねーよ。っていうか姉さん俺のことなんだと思ってんの?俺が人を誘拐したって…」
「なんとなく」
「おい」
「そういやぁ、葵は配信どうするの?」
「配信?」
俺はダンジョンと似た世界、【ワールズ】の配信者。
自分で言うのもちょっとあれだが、かなり強い。そして視聴者もかなり多い。
登録者も100万人超えた。
「そう。顔出ししたんでしょ?どうすんの?」
「うーん…視聴者に説明するか…」
「そこはやめるとは言わないのね」
「当たり前だろ?飽きたらすぐやめる姉さんでも登録者100万人超えればさすがにやめたくないだろ?」
「まあ、確かにね」
「だろ?だから視聴者に説明する」
「でもさ、それで納得されると思う?」
「まあ、性転換の魔法を夜中にかけられたんじゃないか、ってでも言っとけばいいだろ」
「そうだね。じゃあ今日も配信行くの?」
「ああ。学校も休校になってるしな。行ってきます」