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ダンジョン


 そこは薄暗くて大人2人が歩けるくらいの通路だった。


 落ち着け俺、ここは迷宮型のダンジョンで親のスマホを使って調べた通りだ。迷宮型といっても初心者向けのダンジョン、ほぼ1本道で迷うこともない。


 慎重に通路を進み、奴を見つける。


(鑑定)


種族 ゴブリンレベル2 オス 武器 粗悪なナイフ


通路を塞ぐようにたっているがまだ気づかれていない。隠れる場所がない以上、隠密行動でも正面から行けばバレそうだ。相手は覚醒者なら誰でも倒せるゴブリンだが油断はしない。今の俺にはあの小さいナイフでも刺されば致命傷になりかねない。頭の中でシミュレーションをしておれは動きだす。


 出来るだけ気づかれないように壁ぎわを全力走る!


グゲ⁉


走っている途中で気づかれたが、距離は縮まった。見えざる手を使いゴブリンの武器を落とす。俺を見て

臨戦態勢に移ろうとしていたゴブリンは、突然武器が手から離れたことに混乱していた。


 混乱しているゴブリンに対して、俺はスピードを落とさずにゴブリンの顔面に向けて全力のパンチを叩き込む。


ボン!!


いい音が鳴りゴブリンが後ろに吹っ飛ぶ。


 流石に一撃では殺せなかったが、落ちていたナイフを取り追撃でゴブリンが立ち上がる前に心臓を刺す。


レベル2!3!4~11!!


おおお!!前世では全く上がらなかったレベルが一気に二桁に⁉これが年齢の影響か~流石にチートすぎる。


さらに、ステータス


スキル 感lv1 ソナーlv3→4 見えざる手lv2→5 危機感知lv1 鑑定lv1→2 隠密行動lv1→2 アクロバットlv1→2


スキルまで今の戦闘で簡単に上がった。これなら今日中に20レベル超えられそうだ。


 ゴブリンの死体は消え魔石だけとなり、魔石を回収した後体の調子を確認する。見た目の変化も感覚変化も感じないが走ったりすると先ほどよりもスピードアップしておりすぐ止まるつもりが勢いをつけすぎて焦った。


 確かめておいて良かった、実戦でこんな事してたらゴブリンに後れを取りかねない。何度か体を動かしてレベルアップしたステータスに脳を馴染ませる。


ヨシ!これくらいで大丈夫そうかな、後1回戦闘をしたら帰ろう。親が起きてきたら俺がいないことで大騒ぎになっても困るしな。


 再びダンジョンの奥へと歩き出した俺は、今度は3匹のゴブリンと対峙した。


種族 ゴブリンレベル2 ゴブリンレベル2 ゴブリンレベル3


 鑑定結果で先ほどのゴブリンと変わらないステータスに安心しつつも油断はしない。レベルアップしたステータスでゴブリンレベル3に向けて全力でナイフを投げる。


グギャ


 高速で迫るナイフに気づかなかったゴブリンの脳天に綺麗に吸い込まれゴブリンが魔石になる。残り二匹が驚いているうちに近づき見えざる手でナイフを取り戻してから2匹目のゴブリンを倒す。


 仲間をやられて怒った最後のゴブリンが向かって来る。俺はあえて最後のゴブリンを残した。不意打ちばかりの戦闘では俺の為にならないと思ったからだ。


ゴブリンの持っているナイフが俺の顔すれすれを通るが当たらない、何度も攻撃を紙一重で避けるとゴブリンにも疲れが見えてきた。


 完全に圧倒できるっことを確信した俺は、ゴブリンを簡単に殺した。


スキル 「不意打ち」 「投擲」 「収納」 を取得 


レベルはいつの間にか25まで上がっており、新しいスキルも手に入った。しかも収納はアイテムを一定数しまえるレア度Aの貴重なスキルだ。


 たった1回のダンジョンでこれほどの成果が出るとは思わず笑みがこぼれる。早速収納にゴブリンの武器と魔石を入れ来た道を戻る。


 帰りは来た時とは半分の時間で帰れた。


静かにドアを開け両親が寝ている事を確認する。どうやら起きてくることはなかったようで一安心だ。


 寝床に戻り改めて今日得たステータスを確認する。


有村 コウ レベル25


職業


称号 転生者 ニート 守られし者 大根役者


スキル 感lv1 ソナーlv4 見えざる手lv5 危機感知lv1 鑑定lv2 隠密行動lv2 アクロバットlv2     

不意打ちlv1 投擲lv1 収納lv1 夜眼lv1


 最初ゴブリンを倒した時スキルのレベルが上がったけど、次にレベルアップした時にはスキルレベルは変わらなかった。今のところスキルlvのあげ方は普段から使用してあげるか、俺自身のレベルをあげれば上がることもある?みたいだ。この辺は前世で調べたが機密事項らしく冒険者の中でも上位の人しか知らないらしく、手探りで見つけていくしかない。


 ダンジョンに行く目標は叶ったし次の目標は、職業が決められるレベルの100を目指すことにする!

冒険者の初心者と呼ばれる基準はレベルだ。100レベル未満は初心者、そこから300レベルまでは初級、600レベルまでは中級、それ以上が上級冒険者と呼ばれる。冒険者は早くて半年から1年以上かけて100レべまで上げて初心者を脱却する。


脱初心者を目標明日から頑張ることを決め今夜は寝た。


 次の日も俺はダンジョンにいた。昨日手に入れた粗悪なナイフを使いゴブリンを倒していく!それほど時間はかからずにボスがいる広間を見つけた。


 ゴブリン大佐レベル15 ゴブリンレベル10×5匹


対して俺のレベルは


 有村 コウ レベル51


モンスターと人間のレベル差なんて、種族が違う時点で参考にしない方がいいが今のところ普通のゴブリンなら余裕で倒せるレベルまで上がってる。


 何体ものゴブリンを倒して奪ったナイフを収納から取り出し振りかぶる。


シュン!


投擲スキルで命中率が上がっているためで外す訳もなく簡単にゴブリン5匹を倒す。ゴブリン大佐にもナイフは投げたが持っていた戦斧で防がれた。


 流石ゴブリンの上位種、簡単には倒せないか。


 俺は広い空間を活かしアクロバットのスキルで立体的に大佐の周りを跳び回る。そこからナイフを投げつける。

 ゴブリン大佐は重そうな戦斧を回転させて弾き火花が出る。それでも360度全方位からくるナイフを全て弾ききれずナイフが刺さっていく。こちらのナイフが残り1本になるころには大佐は虫の息になっていた。


 足を止めた俺に最後の力を振り絞って戦斧を振り下ろすがそんな単調な攻撃、俺には当たらない。血を流しすぎた大佐はそのまま魔石になって消えた。


レベルアップ71


 ゴブリン大佐を倒すと下の階へと続く階段と入り口同じ穴が現れた。この穴に入れば入口に戻れ次回このダンジョンに来た時下の階層から始められる。いわゆるセーブポイントだ。


 今日は大分時間を使ってしまったので、下の階層は諦めて出口の穴に入る。一瞬で入口に戻り、あくびをしている警備員の隣を通り過ぎる。


 もう少しもう少しでレベル100になれる!そしたら職業も決めれる。オーソドックスな戦士系の職業は絶対欲しい!でも魔法系の職業で遠距離から一方的な倒すのも捨てがたい!いや今の俺なら暗殺系の職業もありだ!この小柄な体を活かしてモンスターを後ろからグサッと暗殺…絶対カッコイイ!!


 人によって選べる職業数も候補も違うが0才の俺ならとんでもない職業の数になるかもしれない!それだけでも今からワクワクが止まらない。


 期待と興奮を胸に、夜泣きをしてから今日も寝る。

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