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幽霊の正体

遂に幽霊の正体を暴きとらえることに成功したサリィ。

そしてサリィは誇らしげに回想を話し始めた。

さあこの幽霊の正体は何なのかそしてこの屋敷はいったい何であろうか。

屋敷を探索してから数時間経っている、そして、遂に幽霊の正体をあばいた。

総統が目覚めるまで今までの出来事をみんなで情報交換をした。

サリィストーリー

護身用の水筒つまりスイを弾き飛ばされて、連れて行かれた、というよりサリィはあえてついて行った。

「みんな頑張ってるんだもん、私だって一人で」

ということでついて行った。そして一階の一室に連れ込まれた。

そこには天井に糸で作られたハンモックがありそこに同じ年齢とおもしき紫の着物を着た女の子が寝ころんでいた。

正直、始めは怖かったがなんかこうホラーとは縁遠い登場の仕方でそんなに怖くはなかった。

「あたしに何の用なの?まさか変な呪をかけて召し使いにするとか」

「……」

返事がない……こうなったら。

「すいませーん!なんか返事してー!」

「ちょっと待って!」

へ・・・返事があった、でもなんか最後の力を振り絞って出した声で相当体調が悪そうな返答だった。

「うー頭が痛い」

頭を押さえながらハンモックからゆっくりと起き上がり歩み寄ってきた。

「だ・・・大丈夫?」

なんで連れ去られた側から応援されてるんだろうこの幽霊。

「あのーなんで私をこんなとこに連れて来たの?」

ようやく頭痛が和らいだようで頑張って話そうとしているが、かすれた声でそして堂々とした態度で。

「ちょっとあなたに興味がわいてつれさったのよ」

そう言いつつやはりふらついている。

「なんで、そんなにふらついてるの?」

やっぱり気になってしまう。

「そ……それは」

ついには起き上がってきたハンモックに戻ってしまった。

「あなた達が大声を出したからよ」

「えっ!私達のせい」

まさかの自分たちにのせい、しかも半分は総統さんの声というなんか変な怒り方をされた。

「ここ、森の奥にある屋敷で普段静かなのそれであの大声、屋敷が壊れるかと思ったよ」

「つまり慣れない大きな音で瀕死の状態ってこと?」

どうやらそうらしい、幽霊は頷いたのち静かにこう言った。

「あなたたちはなんでこんなとこに来たの?」

「私達は悪の組織で新たな団員を募集中なの、それでこの屋敷に住む噂の幽霊を仲間にしようという事で来たの」

「悪の・・・組織?」

いきなり勧誘の話をしたから警戒されてしまったがこのまま引き下がるわけにはいかない。

「でも、嫌だったらいいんだよ無理にとは言わないし」

「うん、嫌」

まさかの即答、でもない、しかし始めての勧誘が失敗して少しショックのサリィ・・・・・・でも

(しかたないよね、でもこのままほっとけないよね私達のせいで具合悪くしちゃったし・・・・・・そうだ)

そうするよハンモックに寝っ転がっている幽霊を引きずりおとし、手を握り総統のところに引っ張って見せに行こうとした。

「ちょっと!何処に連れて行こうとしてるの!?」

「その頭痛を総統さんに治してもらうの、だからつれて行くの、凄いんだよ総統さん常に救急箱持参してるんだから」

ただでさえ瀕死の状態なので抵抗できずに引っ張られていった。

「あっそうだ」

そして急停止

「名前なんていうの」

「え!な…名前・・・・・・アラネ・・・四門しもんアラネ」

「わかった、私はサリィそれじゃあ行こう」

急発進

「なんでこうなるのーー」

これでは連れ去ったのに連れ去られてしまっている。

過去録終了

「というわけなんですよ」

というわけでサリィの回想は終了した。

「今回の手柄はサリィちゃんだね」

「まさか。サリィに抜かれるなんて」

今、総統以外は大広間で総統の保存食オンリー家庭料理を待っている。総統はサリィちゃんの話の途中で目が覚めすぐにご飯を作ると言い残し郷里場に走って行ったのだ。

「さてアラネちゃん君はなんでここに住んでいる事を隠して幽霊の噂を流していたんだい?」

アラネは壁の端っこのほうに逃げていた、というより追い込まれてしまった三回ぐらいは逃げようとしたが。

一回目、部屋に入った瞬間逃げようとしたがサリィに手を握られ逃走失敗。

二回目、サリィが離れたすきに物置の襖を開けて天井裏に逃げようとしたがエンクランスが事前にふすまの前に立っていた。

三回目、再度入ってきたとこから逃げようとしたがアライドと松木がそれぞれ出口を塞いでいた。その前になんで今日出会ったはずの松木さんを手なずけてるの。

ということで逃げる事は出来ないと理解したので仕方なく隅にいることにした。でも総統ののおかげで頭痛のほうは和らいでいた。

「わかったわよ、なんでそんな噂を流したかというと……」

昔、ここはおおきな屋敷で先祖代々続いてきた蜘蛛を使う暗殺家族だった、そしてその代を継ぐ絶対条件は女であること、しかしある事件を境に没落してしまった。

その最後の継承者が四門アラネと言う事らしい、その時の事件をもう二度と起こしたくなくて誰も寄り付かない噂を流したらしい。

それを確かめようにも何十年も前で記録されていない、というよりか記録していない、アラネは文字が読めなくて書けない。

故に先代から蜘蛛の扱い方を習っていない、この屋敷に住む蜘蛛は先祖代々飼い慣らされているが何十年も命令が出されていなく完璧な無法地帯になってしまった。

だからこそ久しぶりの命令に反応してしまいエンクラスの命令を聞いてしまったらしい。それでもエンクランスが来る前は屋敷は蜘蛛達の巣だらけになっていたが、

しかし唯一、二階にある記録室、通称女王蜘蛛の巣には蜘蛛達は入ろうとはしないらしい。

「ということなの理解した?」

少し長い話になってしまったからさすがのW団、団員に疲れが見え始めた、もう夜中で全員寝ててもおかしくない時間だ。

チャンス!、今なら楽々で逃げれる、すぐさま寝てしまっているアライドのほうに近ずいてチャンスを窺った、いっつも手を掴んでいたサリィも糸で作ったハンモックで寝ている。

時は実ったアライドが遂に畳に寝そべったのだ。

(行ける!)

そう思い畳を足で意気よいよく蹴りスタートダッシュを決めたこれは成功、後の問題はどうやって襖を開けるか、

そう考えると襖が開いた、良しこれで逃げ・・・れ・・・る?、あれなんで勝手に開いたの?

サリィはハンモックで寝ていて、アライドは眠気に負け倒れている、松木は慌てて阻止しようとしている、エンクランスは動こうとしてない・・・。

なんで動こうとしてないか目の前の襖からいろんな料理を持ってきた黒い影の存在をすっかり忘れていた。

そう今まで料理をしていた総統が部屋に入ろうとしていた。しかし踏み込んでしまった体は急には止まらない。

(危ない!ぶつかる)

「アライドくん!」

「はい!」

そうすると総統は手に持っていた料理を手放して足元にいるアライドに渡した、そしてアラネに怪我させないように身を挺してぶつかってきたアラネを受け止めた。

総統はアラネの反動で壁に激突したが怪我はしなかった。アラネは総統の体によって被っていたので怪我はもちろん衝撃さえもなかった。

「あ!ごめんなさい」

「いいよ、いいよ、そんなに気にしないで、ちょっと料理に時間がかかりすぎたから」

「でも……」

こう何度も失敗しているが一番したくなかった事をやってしまった。だれも怪我をさせたくなかった。

「大丈夫、だから・・・ね、みんなでご飯食べよ、こう言うと変な感じするけどお鍋、食べた事ないでしょ」

「……うん」

「それじゃあ、みんなーほら起きて、遅くなったけど晩御飯だよ」

総統は気にしていないがアラネは気にしている、それにこんなにたくさんの人たちと食事するのも何十年ぶりだろう。

見た事のない食事が出てきてとまどったが。

「このシイタケ……おいしい!」

「そう、よかった」

「アラネちゃん凄いなんで食べれるの?それじゃあ・・・あたしのも・・・」

そういって鍋から取ったシイタケを渡そうとしたが総統にそしされてしまった。

「駄目だよ、好き嫌いは」

「はーい」

結局自分で食べることになってしまったサリィ。

「駄目だなサリィはちゃんと食べないと」

そう言いつつ華麗に嫌いな物は除けて取っていたがエンクランスによって皿に盛られてしまった。

「君もね」

「エンクランスさんどうか見逃してください」

「駄目」

さすがエンクランス、アライドも仕方なく従った。

「・・・こういうの・・・・・・良いな」

そして数分だったが楽しかった食事の時間は終了したのだ。

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