屋敷に集う者達
新しい団員水犬を仲間にしたが組織内で争いが始まった、そして別の組織が動き出す
今まさに基地の中でサリィとアライドが争っていた。
「私はこれがいいの」
サリィは手を引こうとはしない
「こっちの方が絶対良いよ」
アライドも手を引こうとはしなかったその二人が争っている種は。
「水犬ちゃんの名前はコレよ」
「水犬の名前はコレだ」
クゥーン、二人の争いの種が自分であることを理解しているのか悲しい声で鳴いている。
「なんでスイって名前なんだよそのまま過ぎるだろ」
「そのままのこの子の名前を付けただけよ、それより何でダイなのよ」
「水犬が大きくなるようにダイにするんだ」
サリィは水犬のそのままの姿で名前を決めアライドは水犬が大きくなって欲しいと願いを込めてこの名前にしたいらしい。
その時総統が自分の部屋から出てきた二人もこんな争いは長引かせたくわないだから総統がこの争いに終止符を下してくれると信じて総統を見たが大きな紙に字を書いて出てきた。
「まあまあ名前はコレでいいじゃない」
その紙には大きな字で水代と書いてあった
やはり前回のお話し同様に生活が厳しいのか
「・・・・・・」サリィ
「・・・・・・」アライド
「・・・・・・」水犬
「ウッ、もう知らない!」
皆の沈黙が辛かったのか自分の部屋に猛スピードで入って行った。
「総統新たな団員の情報を仕入れました。アライド、総統は?」
「自分の部屋の中です」
エンクラスはすぐに察した。
「とにかく名前は後にして、総統新たな団員の情報を仕入れました。」
総統の耳には聞こえているだろうがドア越しのエンクラスの耳には泣き声が聞こえていた。
「この失態はどうするつもりだ」
今、まさに一人の男がとある失態の審議が行なわれている
「私はゴミを人が来ない場所に密かに捨てろと言ったはずだ、何故蛍池に捨てた」
まだ傷が癒えていないタキシード姿の男は骨折した右手を押さえながら話した。
「それは組織に蛍池に住む主を捕まえて献上するのがためにした行為でして謙二さんのポイントを上げるために」
鈍い音と共に謙二と言う男は骨折している右手を容赦なく踏みつけたそして、顔を近ずけ耳元で小さな声で喋った。
「勝手な行動をするな、謙二さんのためにやった?俺はそんな命令は出していないじゃあなんで坂を転がり落ちたタンカーの中にいた自分を助けたか?証拠を残さないためだ、そして…」
男の顔から血が抜かれたように引いていった激痛の中他の声は聴こえなかったが謙二が最後に言った言葉だけが鮮明に頭の中でこだまする。
「お前はもう必要じゃない」
「待って下さい謙二さん話を」
「連れて行け!」
二人のボディーガードが自分を持ち上げ謙二から離していく話しなどもう聴いてくれない、でも、少しでも良い少しの望みを持ちながら叫んだがその声はもうドア越しからは聴こえなかった。
「アイツの処分はどうします?」
カップ酒を片手に謙二は処分を下した
「殺すのは簡単だ、しかし、勿体無いな、最近噂になっている屋敷の中に捨てこい殺さずにだ」
そして、男を乗せた車は屋敷を目指して走り出した。
数日後……
「やっと着いたの、意外に遠かったね」
いろんな手段を使って到着したので財布の中を確認しながら総統は今夜テントをはる場所を探しながら一番後ろを歩いていた
「今回の新しい団員はどんなの?またモンスター?」
「いえ、違います」
一番前を歩いているエンクラスは全員に聞こえるように話した
「正確には……幽霊ですね」
「スッゲー、モンスターの次は幽霊ですか」
アライドはいつものように目をキラキラさせながら森の中を進んで行った。
「幽霊!見てみたい!」
水筒の中に水犬を入れてピクニック気分のサリィもアライドのような状態、水犬は水筒の中で吠えている幽霊が怖いのかその前に水筒から犬の声が聞こえるほうが怖いと思うが。
「到着しました。最近この屋敷から夜な夜な男の叫び声が聞こえたり屋敷の中を女の子が走り回っているようです」
総統達の目の前には古びた和風の屋敷が異様な空気を放ちながら中に一歩も総統達を
一同全員「お邪魔しまーす!」
総統以外は物凄いスピードで屋敷に入ってしまった
「み、皆ちょっと待って何でそんなにすんなり入って行っちゃうの」
「だって結局ここで一晩すごさないと行けないんですよそれに日が落ちますよ」
アライドの言った通りもう夕方だ今から引き返しても町に帰った時はもう夜中だ暗い森の中を灯りなしで歩いて行くのは危ないそう考えると総統も渋々、屋敷の中に入った。
しかし、既に到着していた一人の男は古びた屋敷の地下柱に繋がれ、逃げる事の出来ない状態で数日が経過しようとしていた。