灼熱魂
今でも思う…先にこっちを投稿するべきだった!
どうするよ、気づかないで先に進んじゃう人がいるかもしれないよ……仕方ないね。
「なんなんだ…こいつら……」
「逃げろ!」
銑三の登場により、灼熱工場は活動を開始、爆発的な勢いでハクジの部下を倒している社員達。
「行け!灼熱工場の悪魔達!その拳で灼熱死させるのだ!」
銑三はステージから下りて、穴だらけのパイプの鉄板蓋を取ろうとしたら。
蓋の鉄板が真上に飛び、中からゆっくりと出てきたのは、紫色の着物に黒髪ロングの蜘蛛女、四門アラネである。
「お嬢ちゃん…大丈夫かい」
中から鉄板を蹴り上げて出てきたアラネは見たところ怪我はない。
「銑三…私…工場守れなかった…」
「そうだね、でも今、何をすべきかは、ワシ自ら語らずともお嬢ちゃんの心が一番分かっているだろ」
やることは決まっている。
「ハクジの奴を倒す!でもその前に」
アラネの目線の先は、あの三人トリオを見ていた。
「アネキ!死んじまうんですか!?アネキー!」
「慌てるな大男、まずは救急車だ」
「でも、俺ら携帯持ってないよ」
うずくまっている中女の周りで慌てている二人の中に割って入るアラネ。
「あんた達!ちょっとどきなさい」
「何する、この蜘蛛女!アネキに触るな、オイ!こら!人の話聞け!」
そんなことお構いなしに近づき話しかける。
「立てる?立てるなら力を貸して」
「敵だったあなたがなにいってんのよ」
「確かに敵だったけど、あの時、大男に叩き潰すように命令できたのにしなかった、そんな人が敵のはずない、だから…」
アラネは中女をしっかりと起こした。
「ハクジを倒すため力を貸して」
中女は少しうつむいて思った。
「こんな小さな子に勇気づけられるなんて、心が熱くなるじゃないか」
中女は立ち上がり慌てている兄弟に一声浴びせた。
「慌てるなこのバカ兄弟!いいかい、今から私達はハクジから離れてこっち側につく、そして…あたしを撃ったあいつをぶっ倒す!」
「オオー!!アネキ!」
「中女……」
そんな事をして、アラネに言われたとうり準備している銑三は。
「あの女、いいもん持ってるじゃねえか」
工場内の戦いは圧倒的な勢いで銑三の社員が押していた、我先にと工場から逃げ出すハクジの部下、そして、ハクジ自身もそこから逃げようとしていた。
「弾がほとんどない以上、戦えねえから出直すか」
「待ちなハクジ」
後数歩で工場の外に出て路上に止めているバイクに乗れるという場所で、振り返るハクジ。
「このまま帰れると思ってんの?」
そこに立っているのはあの穴だらけのパイプに入っていたはずの娘と、撃たれたはずの中女が片手に鉄板を持って立っていた。
「今更何のようだ?」
「分かってるでしょ、お返しよ!」
中女の渾身の水平投げがハクジに飛んでゆくが、あっさりと回避された。
「お返しどうも、なら全返しだ」
ハクジは残りの弾を中女に向けて撃ったが、どこから飛んできたのか中女の目の前に鉄板が複数飛んできて弾丸を防いだ。
「お嬢ちゃん、これぐらいでいいかい?」
「さすが工場のヒーロー、タイミングピッタシ、中女、バンバン投げちゃって」
「そのつもり!くらえハクジ!」
地面に刺さっている鉄板を引っこ抜いてはハクジに投げ、引っこ抜いては投げの連続。
間髪入れずに投げられる鉄板から逃げようと、走り出すハクジの足を狙う小さな男。
「逃がすか」
弾かれたネジはハクジの両足に命中、体が前に倒れそうになったが、バイクのシートに倒れた。
「よし、これで逃げれる……」
既にさしている鍵をひねりエンジンをかけようとしたが。
「ハクジ!アネキに謝れ」
振り向くと、大男が何かを投げた後のように立っているが、目の前には何も飛んできていない。
「いったい何を投げて……そうか!」
ハクジはとっさの判断で上を向いた、そこにはいつも大男が持っていたあの子供がスッポリ入る太さのパイプがハクジ向けて落ちてきている。
このまま避けてしまうと逃走用のバイクが壊される、それなら。
「俺をなめるな!」
数メートルから落ちてきた鉄パイプを素手で受け止めたハクジ。
「ハハハ!どうだこれで俺の勝ち!見てろよすぐに仕返しにきてやる…」
「行け!お嬢ちゃん」
「蜘蛛女!」
ハクジの持っているパイプの筒の先から見た物は、空高く飛び上がり、こっちに両足を出して突っ込んでくる子供、ハクジの持っているパイプの太さは先ほどの戦闘で使っていたものと同じ太さ、つまり。
「くらえ!この不燃物」
筒の中を通り抜けて、そこから覗いていたハクジの顔面に強烈な蹴りが当たる。
「ガッ!」
ハクジはアラネの蹴りでのけぞってそのままバイクのシートのおかげで、地面に倒れずにすんだが、まるでブリッジをしているような状態になってしまった。
「無駄に痛そう」
ハクジの手から離されたパイプはアラネを入れたまま地面に落ちて、少し転がってからアラネは出てきた。
「大成功、即興で作った作戦がここまで成功するなんて」
「お嬢ちゃん、よくやった」
しかし、ハクジは起き上がり、すぐさまバイクにまたがり、どこかに逃げてしまった。
「しまった!」
アラネは蜘蛛糸をとばしたがとどかない。
「逃がすか」
「やめるんだ、お嬢ちゃん」「でも、このまま野放しには…」
「今日、あんな目に会ったからといって、すぐに戻ってこないよ、それにこれ以上は無理できない」
ハクジが逃げるのを見ていた中女だったが、ムチャな鉄板投げを繰り返していたため倒れていた。
「中女…イッ!」
「それにお嬢ちゃんも大男の攻撃が当たってるんだから、もう動かなくていいよ」
「銑三…こんどあいつが来たときは絶対に逃がしません」
「それでこそお嬢ちゃんだ、みんな!捕まえた不燃物(ハクジの部下)はすぐに収集車(警察)を呼んで、回収(連行)してもらえ、その後は掃除だ」
「ハイ!工場長」
その後、銑三はトリオに近寄った。
「さて、お前たちはどうする?」
「私達に帰る場所、仕事もありません、このまま収集車に乗るつもりです」
「アネキ…俺らそうなるんすね」
「仕方ないよ、もしかしたら離れ離れになるかもしれないけど、私達はトリオだよ」
「アネキ!!」
そんな、別れ話を聞いて、銑三は何も言わず、拳を中女の目の前に出した。
「採用試験だ、ワシはそれしか言わない、さあ…どうする?」
アラネは気づいている、あの夜、始めて銑三に会って、夜勤警備員に採用されたあの試験、だが。
「こ…こう?」
殴るまでは合っていたが、あまりにも弱い拳に呆れた銑三。
「不採用、残念だったね、三人仲良く箱に詰め込まれな」
「ちょっと待って、二人は見逃して…」
しかし、全く話を聞いてくれない銑三に対して、イラついてきた中女は自力で立ち上がり銑三を殴りに走った。
「話を聞け!」
「ならば聞こう!」
「銑三、それは!」
拳と拳がぶつかり合い、中女の熱さが銑三に響き渡る。
「いいねいいね、これぐらいじゃないとこの工場じゃ働けない、よし!採用!」
「……銑三…瀕死の人に対抗して、元気一杯の拳は……」
銑三が感動して目をつぶっていた目の前では数メートル飛ばされた中女がいた。
「アネキ!!俺らのためにこんな姿になってまで」
「救急車!早く救急車」
無事に救急車は到着、中女を運び移動した。
「それでは、残った男は掃除に行け」
「えっ、でも…」
「何を言っている…お前たちはもう灼熱工場の社員だ」
急いで掃除に向かわされた大男と小男、疲れきったアラネはあの時気絶したベンチで横になっている。
「お嬢ちゃんは朝まで休むといい、ワシは残った仕事がある」
「あれ?工場長、またどこかにいってしまうんですか?」
「ここに寄ったのは仕事の途中、偶然寄っただけで、まだ終わっていないんだ、だが大丈夫すぐに戻る……」
銑三はそのまま車に乗り込みどこかに出発した。
………ハクジの隠れビル
裸電球一個だけがハクジの部屋を照らし、そこでハクジは怒りにまかせて物を壊している。
「なぜだ!なぜあんな工場に負けたんだ」
机の物をどけて、豪快に机を蹴り上げて、隠していた木箱を取り出した。
「あんな工場…壊してやる…とことん…このダイナマイトで」
木箱は全部で七個その中に二十四本入っている。
「手順なんかどうでもいい、すぐに壊しに行ってやる覚悟しておけ、ん?だれだ」
誰かが部屋の扉を叩いている。
「仲間の一部が帰ってきたのか、よし入れ、お前たちも手伝ってあの工場を潰しに……」
「あーあ、不燃物が頭を熱くしても塵にもならんぞ」
入ってきたのは火のついた葉巻をくわえ、顔がうっすらと見えるがそれ以外は見えない、しかし、忘れはしないこの声。
「なんでここにいる…いや、そんなことはどうでもいい」
ハクジは懐にしまっていたライターを取り出し、手に持っていたダイナマイトに火をつけた。
「貴様さえ倒せばあの工場は俺様の思いのままだ、爆発してしまえ!」
葉巻の男は深く煙を吸い込み、吐き出す、その煙は無尽蔵に出てくる。
「それは…熱いのか?」
「くらえ!」
投げられたダイナマイトは葉巻の男の目の前で爆発、ハクジの部屋の窓は吹き飛び、ハクジは木箱と一緒に倒した机に隠れた。
「ハハハ!これであいつと工場もこわして」
「ぬるいな」
隠れていた机からゆっくりと顔をだすと、男は片手を前に出しその手から炎が出ていた。
「なんなんだお前は…」
「不燃物を可燃物にするためにきたヒーローとでも言っておこうか、そのダイナマイトごと」
更に片手の炎が燃え上がる。
「吹き飛べ…」
男の拳から炎が放たれ、ハクジを襲う、その火が木箱に燃え移り、木箱のダイナマイトに……。
「お前はいったい!何者なんだ!」
ハクジのいた隠れビルはダイナマイトの爆発でハクジごと吹き飛んだが。
「葉巻一本、燃え尽きてしまった、勿体無いことをした」
その張本人は救急車と消防車を呼んだ後に平然と車を停めさせた場所に徒歩でむかっていた。
その男に一台の車が近づいてくる、後部座席の窓が開けられた。
「あそこまで派手にするとは思ってもみなかった…葉巻いるか?いつもよりいいのだ」
「いや、いらない、まだ熱が残っている」
「そうか、なら久しぶりに吸ってみるかな」
「なんでついて来た?」
「ああ、ゴホゴホ、助っ人が必要かと思ったが、相手は一人だったから、ここから降りずに見守ったんだ、ゴホゴホ、情報が役に立って良かった、ゴホゴホ」
窓から葉巻を投げ捨てようとしたら、勿体無いと言い手を出して取った。
「それじゃあ、今度はこっちの役にたってくれよ」
「任せておけ、来週の19時10分、昔と同じ用にするんだろ」
相手は何も言わずに窓を閉め、走り去った。
「あいつらもおとなしくしていれば良かったものの」
男は火のついている葉巻をくわえ、自分の乗ってきた車に乗り込んだ。
「No.3仕事は終わりましたか?」
「ああ、兼二の言った通りだ、それにワシは今はNo.3ではない」
車に置いといた金の腕輪をつけなおし葉巻の煙を吸い込み、吐き出しながら言った。
「灼熱工場の工場長…銑三だ」
その日の朝、あの出来事はニュースにはなったが大きくは取り上げられなかった。
これを読んでくれた皆さまえ宣伝です。
よければニコ動に投稿中の実況プレイも見てください。
活動の欄に書いときます。