戦闘開始!第一回
出会いは唐突であり、地味である。
気づいた時はもうかかわりを持ってしまっている。
それが、どんな形の出会いであっても…。
出会いはどこにでもある、それが朝食のパンを口にくわえながら、全力で走っている彼女が曲がり角で、誰かとぶつかり、運命的な出会いであったとしても。
日曜の朝、カバンの中に食パンを入れ、その一枚を口にくわえながら全力で走っている彼女の名前は…。
中之島レナ、不思議な出会い、運命的な出会いを毎日求めている、彼女は今日も自宅近くの細い道を走っている。
まだ日が昇ってから時間は経っていない早朝、道角を曲がる手前で速度を上げ、左右どちらかに曲がる、それが彼女の日課。
「今日も収穫なし」
あらかた走りまわりレナは自宅に帰ろうとしていた。
「なんでかな〜、やっぱり学校に遅刻しそうな時間に走った方がぶつかるのかな」
レナは漫画にありがちな道運命出会い法を毎日6時〜7時に試みている。
成果はいちようあるが、どうもピンとこないイマイチな人ばかり。
細い道を選ぶのも視界の見にくさと車にひかれないためである、しかし、自転車はどうしようもない。
「もうそろそろ家に帰って、別の方法を試してみよーと、と言うことで」
レナは再び走り出した。
1つ、また1つと角を曲がる、そのたび数を数得る、出会いのなかった回数を。
「結局なにもなく家に戻ってしまった」
これで半年…、もうやめようかな。
と玄関の扉を開けようとしたら。
「すみません、ちょっといいですか?」
「えっ!?」
ま…まさか…きた!
運命の人がきた!
えっ、でもそんな、いきなり家に来るの、それは唐突すぎる!
今までいろんな事やってきた、少女漫画でありがちなシーンをやったり、ドラマのシーンを自作でやったり。
…それ……でも。
私は満面の笑顔で振り返り、誤って口にだしてしまった。
「それでも、最高にいい」
「……」
「あっ、ごめんなさいつい驚いてしまって」
相手は男でスタイルはそこそこいい…コレなら…。
しかし、一カ所不思議に思う場所があった、腕につけている腕時計?なのかは分からないが、微弱な光を出してるように見えた。
「…のいいですか?」
すっかり相手がどんな人かを見定めていたら、相手の事を忘れてしまっていた。
「はい!なんでしょうか」
まさか告白?でもそれは早すぎる!まずは…。
そんなマイドリームはあっけなく壊れることとなる。「この近の公園で待ち合わせしてるんですが、地図が解らなくて、これで分かりますか?」
「えっ!?」
私の何かが音を立てて割れているような、まさか彼女と待ち合わせ?
リア充なの?
私はどうなるの?
馬鹿なの?
家に帰って泣いていいの?てか…。
いま泣いていい、もう……泣いてもいいよね?
もしくはこの手紙の相手を……。
渡された地図は手書きで、放心状態の私が見ても分かりやすく書いてあった、それにこの公園、私がよく使っている公園で遊具はなくベンチと草原のような広場しかない、簡単にデートスポット的な場所になっている。
悪気はなかったが宛先をチラッと見てやった、アルファベットで一文字書かれていた、……M?。
私はそのまま地図を返して、道を教えてあげた。
「ありがとう、それじゃあ」
「ハハ、どうも 」
男はそのまま教えた道を走り去った。
私は今後どうしようか計画を練るため自宅のベットで、寝転がろうとした時。
「ハァ!……もしかするとこれは新しい出会い方、今から追いかけたらもしかすると……」
すぐさま食パンとメモ帳を入れたリュックを手に取り部屋から飛び出した。
「レナ、またでかけるの?」
「お母さん、今から私素敵な出会いしてきます」
「そうだ、諦めんなよ、応援している親の事を考えるんだ、必ず目標は達成できる、だから、ネバーギブアップ、アンドどこまでも燃える愛、真っ赤な誓いを見つけるんだレナー!」
熱い父親の言葉を背に私は全速力で走った、あの公園は家から近い、上手くいけばすぐに見つける。
「この勝負……私が勝っ」
その時、私は角を曲がろうとしたら、誰かにぶつかった。
私と相手の身体は一瞬だけ空中に浮き上がり、同時に尻餅をついてしまった。
「なによ!今から私は………」
ま…まさかこんな時に運命の出会い!
しまった、よりによってこんな時に。
「大丈夫ですか総統?」
「大丈夫だよアライド君、さあ急がないと遅刻してしまう、その前に……」
さっき地図を見せたのが若い人で、今、目の前にいる人はダンディーな男の人だった。
総統と言うらしい、私に手を差し伸べて、私は手をかりて起き上がった。
「あ…ありがとう…」
「大丈夫?怪我はない?」
「大丈夫です…」
やだ私なに赤面してるの、ちょっとぶつかっただけで。
「良かった、それじゃあ、みんな行くよ」
「みんな?」
私は総統の後ろにいたメンバーを見て驚愕した。
まさに今から誰かを倒しにいく者達の顔をしていた四人がいた。
しかしその内二人は黒いフードをかぶって見えなかった。
その者達は総統が前に進むと一緒に前に進んだ。
「まさか…全員…総統の手下や配下の者達!?」
今、まさに熱くなるBGMが私の中で再生された、私は思わずリュックのメモ帳を出し、状況を書いた。
「私と誤ってぶつかった人は優しいダンディーな人だった、しかしその総統は今から戦いをするため移動中だった、その後ろを歩くフードをかぶっている二人はいったいどんな人なのか、いったいどのようなな戦いが始まってしまうのか……」
いつの間にか書いてしまった、メモを読み周りを見てみると誰もいなかった。
「しまった、惜しいことをした、でも私には当てがある」
そう、総統が歩いてった方向は私が向かっていた公園、もしかすると……。
私は走った、手紙のMとさっきの総統は同一人物なのかもしれない、と言うことは……。
「運命って怖い…こんなに上手くいくなんて……」
私はいつの間にか笑っていた、こんなに楽しい事は久しぶりだった、だからこそ…だからこそ…。
私は走りながら目的地の公園の中に入っていた、広い公園の中であの人達を捜しながら、燃え上がるように熱くなった胸を押さえながら。
「これが最高の恋ってやつね」
そして……。
ついに見つけた、丘の上に立っている一人と六人が向き合ってい
「今からいったい何が始まろうしているの」
私は声が聞こえるギリギリの距離まで近ずき、くさむらに紛れ込んだ。
曇り空の下、ついに始まる、ここまで長かった前振り、そして、この状況をメモしているレナ。
数分後、総統は口を開いた。
「長い間、待たせてしまったな、貴様の存在は小説のタイトルにあるのに、初登場まで時間がかかってしまった、あろうことか名前を誤字変換していると感想に書かれるほどじゃ」
「………」
「どうした正義の見方、何もしゃべらないのか、せっかくの初登場なのに」
「………」
「まあよい、そのまま我が手下に倒されるのじゃ」
どうやら彼は正義の見方と言うらしい、総統が正義の見方を指差しフードを被った一人が動いた。
「行け水犬!その水の体に正義の血を馴染ませるのじゃ」
フードはとられ中から出てきたのは、犬の形をした水の化け物だった。
「なんなのあれ!?」
水の化け物は唸りをあげながら正義に近ずく。
「………」
「どうした正義、驚いてなにも出来ないかそれなら……」
総統は再度、正義を指差し水の化け物に命令した。
「行け水犬!先手必勝じゃ!」
水犬は後ろ脚を地に跡を残すぐらい、力強く踏み込み正義めがけて走り出して、なにも言わず避けようとする正義だが、水犬の鋭い爪が獲物を捕らえ避けきれなかった足に傷を負わした。
「………」
正義は己の傷を見てもなにも言わず再度牙を剥き出して迫ってくる水犬から避けようとするが、的確な水犬の攻撃により、みるみる正義の身体は傷だらけになってゆく。
「いいぞ水犬、そのまま正義を倒すんじゃ」
総統の言葉に同意するように水犬は低く唸り、正義の喉に穴をあけるため、鈴を取るときに飛んだ時よりも高く飛び、正義めがけて跳んだ。
「正義!」
私は声を出さないように願った。
「神様……どうか正義が水犬に勝てる力を」
その時、正義の腕時計?が光り出して、喉に噛みつこうとする、水犬の牙を正義が自らの手で受け止めた。
「ワン(なに!)」
「水犬!すぐに正義から離れるんじゃ」
水犬は身体をひねり、無理やり正義の手から逃げ出し、総統のいわれたとうり正義から離れた。
離れていく間にどんどん光が増しているように見えて、水犬は自分の焦りを隠そうと無意識で唸り声を出していた。
「正義……ついに本気を出すのか……水犬!気を引き締めるんじゃ」
正義は腕時計を天に向けて、ポーズをとった。
「W団、貴様の企み正義の名の下すべて打ち砕いてくれる」
ん?さっきW団って言った?Mじゃなく……。
「まさか私地図を逆さまに見てた、それでも見やすい地図を作ってたのに分からないなんて……正義は方向音痴?」
そんなことは後にして、ついに正義が動き出す、長きに渡り名前だけを出しておきながら登場なしの正義が動く……悪を倒すため。
すると光が腕時計?に集まっていく、正義は腕時計を顔に近ずけ真顔では叫べないことを叫んだ!
「正義の見方変身!」
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パイプの最終回を今週中に投稿しますので、よければニコ動で、パイプの紹介どうがを見てください。http://www.nicovideo.jp/watch/sm10825452、あと実況もしてます。
宣伝終了。