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短編集

朝起きたら猫耳生えてたのでとりあえず先輩に相談します

作者: 秋川千夏

いつも通りの冬休みの朝、今日は晴れているけど気温は馬鹿みたいに寒い。

昨日と比べ物にならないほどに…おかしい昨日の予想外高気温と昨日の予想最高気温は全く同じ、最低の方も同じなので、ここまで寒いと感じるわけがない。


でも寒いものは寒いのでリビングに降りて暖房とこたつを起動し、朝ごはん用のパンをトースターに入れてコーヒー用のお湯を準備してから洗面所に向かう。今日は科学部もないのでのんびりこたつで1日を過ごそうと決めた。


洗面所に入り、鏡を見ると普通に俺が映る。いや、普通じゃない。

鏡の中の俺にはなんと、猫耳が生えていたのだ。


「なっ、なっな、ななな、なんだこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!?????」




◆◇◆◇◆




ひとしきり驚いたあと、とりあえず見間違いじゃないか確かめるために耳を触ってみる。モフモフだし、触ってるのを感じる。試しに耳をピクピク動かそうとしてみるとしっかり動く。この耳が本物とわかると、さっきレベルに驚いた。


とりあえず、猫だと実感するとさっきよりもなぜか寒く感じて、ダッシュでリビングに戻った。

トーストは焼けているので、コーヒーを作ってちゃっちゃとこたつの中に潜る。


暖かい…もうここから出たくない…


そう思いつつトーストを齧る。まだ少し熱かったのでびっくりしたが、普通に美味しかった。

次にコーヒーを一口飲もうとすると


「あっっつ!!!」


めちゃくちゃ熱かった。昨日までここまで猫舌なんてこと一切なかったから、これもこの猫耳の影響か?


そう思いつつ、少し座り直すと、お尻の下に何か変なものの存在を感じた。

そっと確認すると、案の定尻尾が生えていた。

なんかもう驚くに驚けなくなった…


部屋がだいぶ暖まってきたのでちょっとこたつから顔を出すも。やっぱりさむいのでこたつから出ないことにした。

しかし、この状況、かなりヤバい。


どうしようかどうしようかと悩んでいると、ふと先輩を思い出した。

そうだ、先輩なら相談に乗ってくれるだろうし、誰かに言いふらしたりしない。


そう思い、早速連絡しようとしたが、スマホがないことに気づく。


結局、めちゃくちゃ頑張ってスマホをとりに行ってダッシュでこたつに戻った。

ある程度体が温まったところで、西条空先輩のLIMEをひらいて連絡をする。


『先輩』


『どうしたのだい颯太くん』


あ、言い忘れてたけど、俺の名前は村井颯太(むらいふうた)だ。 


『猫耳が生えました助けてください』


『おけいまいく』


『鍵空いてるんで適当に入ってください。あと俺はリビングにいます』


数分後…

   


がちゃ!バタン!


と勢いよく扉が開く音がした。

ダッシュで廊下を駆ける音がしたかと思うとリビングの扉が開かれ、先輩が入ってきた。


「どこー?」


「俺はこたつの中です」


「およ?そんなに寒いかい?」


「寒いです」


「そうかそうか、とりあえず出てきてくれない?颯太くんの猫耳つけた姿見たいんだけど」


「顔だけ出すんで好きにしてください」


そう言ってから俺は顔だけこたつから出した。顔が寒いので今すぐ篭りたい。


「おー!!猫耳かわいい!!写真撮って他の子に自慢していい!?」


「だめです!これ本当に生えてるんです!」


「ふーん」


疑わしいと言う感じの目を向けてきた先輩が、俺の耳に手を伸ばし、触った。


かと思うとブチっとすごい音がした。それと同時に耳にものすごい痛みが走った。


「いったぁ!!!何すんですか先輩!!!」


「え?まじこれ本物?抜いた時の感触が本物なんですけど」


「俺のいうこと信じてくださいよ!!てかめっちゃ痛いんですけど!!」


「ごめんごめん…」


耳の毛をぶち抜かれた怒りで先輩を睨みつけていると、先輩が何か言いたげにこちらを見つめてきている。

先輩が俺の顔をまじまじと見つめているので距離が近くなっていて、先輩の綺麗な顔が間近にあることにドキドキしたのはここだけの秘密にしてほしい。


「ねぇ、今私に怒ってる?」


「はい!当たり前です!!」


「瞳孔めっちゃ細くなってる。」


「ゑ?」


訳がわからず、先輩にどういうことか聞いてみると、先輩が言うには、猫が怒っている時に瞳孔が細くなるのと同じように俺の瞳孔も細くなっているらしい。本格的な猫になりつつある俺の体に俺は絶望した。


「ねぇ、これもしかしなくても舌も猫化してるかもしれない?」


「わかりません…確認してくれます?」


「うん」


そういうと先輩は俺の唇の自分の唇をくっつけた。

しかも、口の中に舌を入れてきて、いわゆるベロチューをされている状況となる。


先輩の舌が俺の舌を舐め回したり、唾液を吸ったりしてめちゃくちゃ興奮してしまう。

でも流石に、やばいのでやめてほしいといおうとするも、先輩の唇で塞がれているのでしゃべれない。


そのままいやらしい音を立てながら、ベロチューを10秒近く続いたあと、先輩がようやく離れた。


「先輩!いきなり何するんですか!!」


「なにって、颯太くんの舌が猫みたいにヤスリ状になってないか確認してあげたんだよ?」


「それでもキスはおかしいじゃないですか!普通にみるだけでもいいじゃないですか!!」


「あっ、舌出し待機させるのも興奮するなぁ…」


なにか先輩が言っていたけど、ぼそっとしか言ってくれなかったので、うまく聞き取れなかった。


「とりあえず、結果から言うと舌は普通の人間だったよ。あとは性器?」


「絶対見せません!!!」


そう全力で返すも、先輩はつまんなさそうにため息をつきながら俺の頭の隣に腰掛けた。

頭だけ出しているので、先輩が耳を触りながら頭を撫でてきた。


先輩の手と撫で方は心地よく、思わず寝てしまいそうになる。


「颯太くん。私が猫好きなの知ってる?」


「はい、病的なまでに好きなのは知ってます」


「だから、私の言いたいことわかるよね?私は君を食べたいの。だから、おやすみ」


その一声と共に俺は眠りに落ちてしまった。



◆◇◆◇◆




目が覚めると、下半身に違和感を感じた。


「なっ、何やってんですか先輩!!」


そう、俺の上に先輩がまたがり、()()()()()()をしていたのだ。


「んふふ、なんでって、君が大好きだからに決まってるじゃん」


そう言いながらも先輩は動くのをやめない。

でも、俺自身、先輩に好意を寄せているので、受け入れることにした。



◆◇◆◇◆



一通り終わったあと、先輩とベッドの上に座り、話し合っていた。


「先輩はどうして俺にあんなこと?」


「そんなの、君が好きだからだよ」


わかっている。先輩は猫耳が生えてる俺だから好きなのであって、普段の俺がどんなにアピールしてもスルーしてしまう先輩は、本当の俺になんて一切好意がないのだ。


「そんなわけないでしょう?俺のこの猫耳が好きなのであって、本当の俺になんて興味もないくせに…」


「なっ、違う!私はただ純粋に君が好きなだけで!」


「なら、どうして俺のアピールを無視してきたんですか?」


「ねぇ、私がそんなことで体の関係を持つと思う?」


「思います。猫を人間にする薬の研究をしていた人ならやると思いますよ」


そう、実はこの前、先輩は飼っている猫を人間にしたいということで、薬を発明しようとしていたのだ。実際、そんなものはできなくても、日本屈指の天才である先輩なら作ってしまうのではないかと考えるものも多くいたほどだ。


そう考えていると、先輩は立ち上がり、水をとりに行った。帰ってきて、俺の前にも水をおいて飲む様に促してきた。

大人しく従って飲むと、いきなりさっきまであった尻尾の感覚がなくなった。


慌てて耳を触ると、もうそこには何もなかった。


「驚かせてごめん。その耳も尻尾も目も、私が作った薬のせいなの。きのう、帰り際に飲ませたお茶に仕込んでいたの」


「はっ?嘘ですよね?」


「ほんとだよ。そして、私が君を純粋に好きなのもほんと」


そう言ってまた俺にキスをした。また、舌を入れて。

そのあと、また押し倒されて、


「私の気持ち、たくさん教えてあげるから、これで信じてくれるよね?」


と言われたあと、始まった。

その後、2人は眠ってしまうまでやって、起きた後に正式に付き合うことになった。


めでたしめでたし

私は、気持ちよさそうに眠る颯太くんの頭を撫でながら、今のところ作戦が全てうまく行ったことに喜んでいた。


「あははっ、颯太くん。あなたに初めて会った日に飲ませた惚れ薬に気づかないでいてくれてありがとう。もう一生離さない。ずっと私と2人きり…楽しみだね♡」


そう、私が初めて颯太くんに会った体験入部の日に、一目惚れをして、私が密かに作っておいた惚れ薬を使ったのだ。それ以来、しっかり颯太くんは私を好きになってくれて、半年以上かけて颯太くんと付き合えた。

使ったゴムも全て穴あきにしてある。これで子供ができれば必ず颯太くんは私から離れられなくなる。作戦が完全に成功するまでそう時間はかからない。


そのことに喜び、嬉しさのあまり私はぐっすり眠る颯太くんの横で1人震えていた。

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