ドクター、訓練を思い出す。
毒の治療は他の救護係の兵士に任せる事が出来るように、体制を整えたドクターはこれからポーションが切れた事により数が多くなって来ている外傷患者に専念する事にした。
さらにそこから一時間後、患者の数は更に増えた。だが、ドクターの予想していた数よりは少なくドクターの処理能力はまだ余裕があった。やはり国境の街と言う事で兵士の能力はかなり高い様だ。
「良し! このままの状況なら何とかなりそうだな」
そう呟いたドクターは、次の患者、次の患者と診療して行った。
そこからまた一時間程経過した頃には、一時間前に比べて患者は倍に膨れ上がっていた。それもその筈で、今までは外傷を負った兵士はポーションで治し直ぐに戦線に復帰出来ていたが、ポーションが切れた今は、ドクターが治しているとはいえ戦線に復帰する事は無理だからだ。
だが、そこはドクターも計算済みで何とかなりそうだと思っていた。モンスターの数も無限では無いからだ。そして二週間ほど働いただけだったが、ここの兵士の屈強さは知っていた。門番として働いていたドクターだが、戦闘などの訓練が無いわけでは無かった。
一般の戦闘向きの兵士と一緒に訓練する事も勿論あった。そこで行なわれる訓練は凄まじい物だった。ドクターは勿論全く訓練について行けなくて早々と落第したが、他の兵士は苦戦しながらも何とかついて行っていた。
訓練内容は、朝の五時から晩の九時までビッシリとスケジュールが詰まっていた。
朝はランニング⁉︎かと言うほどの長距離を延々と走り込み、次に筋トレを延々とやり、少しの座学を挟み昼になる。そこから実戦形式での戦闘を行いまた少しの座学を挟む、そして晩御飯を挟み暗い森の中でモンスターを狩り九時になったら終わると言う恐ろしい訓練だった。
ドクターは朝のランニングで落第となった事は言うまでも無いが他の兵士は、これを一週間行う。そして三週間兵士の業務をしまた一週間訓練をするそれを兵役の間はこのルーティンを繰り返していた。
そんな事を間近で見ていたドクターはここの兵士達の屈強さを知っていた。ましてや兵士達が負けてここにモンスターが流れて来るなんて想像しても居ない。ドクターは自分の仕事をするだけだった。
それでも時間が立つにつれて患者が多くなり通常のドクターでは処理出来なくなって来た。このままでは亡くなる兵士達を出るだろうそれは何としてもダメだがドクターにはまだまだ余裕があった。
そしてドクターは久しぶりにあの状態になるのだった。




