ドクター、リスト司令官の元に。
緊急? 即刻招集を掛けられたドクターは、ビックリし嫌な予感がしながらも早くリスト司令官の元に行く事にした。
パークは元々国境の街に着く?迄の案内だったので、ここでお別れとなった。
「まぁ、ドクターさん。 達者でな! この事は皆んなには、黙っておくから、じゃあ!」
こうドクターに告げ、パークは逃げる様に帰って行った。
「あの〜 パークめ〜 街に入って少し遊んで帰るって言ってたくせに〜」
ただ、リスト司令官の招集の立札を見た瞬間からパークのあの表情や態度の豹変にはビックリした。 そんなにこのリスト司令官の招集はヤバイのかと、ドクターは心構えをしたが、嫌な予感しかしなかった。
取り敢えず、ドクターは門番の方に話しかけリスト司令官の元に連れて行ってくれる様に頼むとした。
「あの〜 すいません」
「なんだ、街に入るなら列に並びたまえ」
「いや、でも立札にリスト司令官の元に即刻行けと書いてあったのですが?」
「まさか! ドクター殿か?」
「はい、私がドクターです」
「そうですかそうですか! 貴方がドクター殿ですか! さぁさぁこちらにどうぞ!」
そう告げられドクターは、街に入ったが、周りがざわつき始めた。
「あれがドクターさんか? 可哀想に」
「まぁ! まだかなり若いじゃない!」
「若いからだろ!?」
「まぁ、そうね」
「それにしても、あの人、運が悪いよなぁ〜」
「年に一人しか選ばれないもんなぁ〜」
わいわいガヤガヤと周りは言っていたが、そんな事は知らず、ドクターは案内されるがまま、リスト司令官の元に向かった。
リスト司令官の部屋の前に案内されたドクターは、案内の兵士に声をかけられた。
「私の案内はここまでです。私は部屋に入れませんので・・・ ただ一つ言える事は、どんな事を言われても挫けず頑張って下さいね。健闘を祈っております。では、私はこれで」
そんな事をいきなり言われてもと、ドクターは思ったが、小さく返事した。
「頑張ります」
そう聞いた案内の兵士は、少し頷きながら去っていった。
そして、ドクターは覚悟を決めようとしたが、中々踏ん切りがつかなかった。
一体どんな事を言われるのだろう?
私は、ただの医者なのに!
パークや街の人や、兵士達の反応がただならない雰囲気を醸し出していて、これは普通と違うのだと認識してしまった以上は・・・ グジグジ悩んでいたドクターだが、去って行ったと思っていた案内の兵士が、少し遠くから「ゴホン」と咳払いした。入る迄がお役目の様だ。
その咳払いを聞いてドクターは、慌ててリスト司令官の部屋の扉をノックして言った。
「リスト司令官殿、立札を見てやって来ましたドクターです。宜しくお願いします」
リスト司令官は、「どうぞ」と返事し、ドクターは部屋の扉を開けた。
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