ドクター、国境の街に向かう 13。
ガイやドクターとパークは無事にクエストクリアをハンターギルドに報告し、報奨金を貰った。また、大量の一角兎の角や魔石を換金し結構なお金になった。そのお金で、他のパーティーメンバー達と祝勝会をする事になった。
クエストの報奨金は、ハンターランクに寄って違いがあった。ハンターランクが高い方がより危険だから当然と言えば当然なのだが、それに少し不満を持つ者もいる事はいた。その代わりにクエストクリア条件以外の魔石などの素材のお金は均等に配分する事にしていた。
今回のクエストでは、一角兎の角が三十以上取れた事により一人当たりの取り分が多くなっており皆んな喜んでいた。普段は、祝勝会みたいなことはしないようだ。
祝勝会の会場は、勿論ハンターギルド内の酒場だ。そして、飲み物が運ばれて来た。ガイのおすすめの飲み物で最近流行し出した、お酒らしい‥‥‥ そう、ハイエールだった。このハイエールは、ライトが改良した物なのでそんな直ぐに酔い潰れる事の無い物だ。
ドクターは、もうこんな所にも、ハイエールが広まって来ているなんてとびっくりしたのと同時に、ドクター病院ってかなり儲かっている⁉︎ なんて思った。
全員に飲み物が行き渡り、ガイが乾杯の挨拶をした。
「皆んな! ありがと〜 乾杯〜!」
とても、シンプルで良い挨拶だなとドクターは思った。医者の会合などの乾杯の挨拶は長ったるいからだ。
そのガイの乾杯の音頭でそれぞれ皆んな飲み始めた!
「カンパーイ」 「かんぱーい」 「乾杯!」
そこからは、皆んな飲めや歌えやの大騒ぎ! 夜中まで大騒ぎして迷惑になりそうだったので、最後はハンターギルド長のカーターがやって来てガイに「うるさい!」とゲンコツをして皆んな大笑いをしてお開きになった。
ドクターもこんな楽しい宴は久しぶりだった、医者の会合などの懇親会ではこんなバカ騒ぎ出来ないし、病院の者がいれば体裁も有る。そんな事を気にせずに過ごした飲み会は、最高だった。
ドクターは良い気分でそのまま眠りについた。そしてまた、明日から国境の街に向かうのであった。
女神
「ドクター様! ドクター様! ドクター様!」
ドクターは、眠りについたらお決まりの様に女神様が出てくるなと思い女神様に返事した。
「女神様。なんでしょうか?」
「ドクター様。今回は何も無いですが、ドクター様が眠りについたので、お約束として出て来たのです」
「そうですか。女神様お休みなさい」
「ドクター様! 嘘です! 嘘です!」
ドクターは、女神様もこんな冗談言うのだなと思い女神様の話を聞いた。
「ドクター様は、今回ダンジョンに入りこの世界でレベルが上がった様ですね。これで色々な事が出来る様になっていますよ! 国境の街にも困っている方々がいると思うので宜しくお願いしますね」
「女神様。そうなんですか、何か身体がフワフワしていたのはそうなんですね。女神様の期待に応えられる様頑張ります。眠たいので、おやすみなさい」
「ドクター様。期待していますよ。お休み」




