ドクター、国境の街に向かう 12。
ドクター達は、クエストクリアの報告をしに街に向かった。街に着いて直ぐにハンターギルドに向かいハンターギルドに入った。
クエスト受注者がガイなので、代表でガイが報告に行った。
ハンターギルドの対応は、特別な待遇だった。大規模なクエストで、結構な難易度のクエストであった為、別室での報告となった。そこでパークとドクターも同行してくれとガイに頼まれたので一緒に別室に行った。
何故か一人での別室は、学生時代を思い出すから嫌だそうだ。
その別室で出て来た対応者は、ここのハンターギルド長で人間の男性であった。もう歳でハンターを引退しているようだが、ガイとは、顔見知りで挨拶を交わしていた。
そしてパークとも顔見知りだったようで、ハンターギルド長が挨拶をパークにした。
「パークさん! お久しぶりです。まさかこのクエストにパークさんが参加されているとは思っていなかったです!」
「カーターさん! 覚えてくれてましたか! ハンターギルド長会議の時以来ですね! 鑑定の方、宜しく頼みます」
少しパークとカーターが話していると、ガイが無理矢理本題に入った。長話しそうな感じをガイが感じ取り強引に割って入ったのだった。
そしてガイは、ハンターギルド長にクエストクリア条件の一角兎の角を見せ、各階のモンスターの魔石を見せた。ハンターギルド長は、その角と他の魔石を確認し、さらに部下を呼び、角と魔石の鑑定に行かせた。
その鑑定の間に、お茶とデザートが運ばれて来て、小休止となった。ドクターは、ハンターギルド長にまだ自己紹介もしていない事に気付き挨拶した。
「カーターハンターギルド長。挨拶が遅れすいません。私は、ドクターと言います。国王からの招集で国境の街に行く途中なんです」
「ドクターさん、国王からの招集ですか、国境の街は寒いので気をつけてくださいね」
「お気遣いありがとうございます」
そしてカーターハンターギルド長は、ガイに話しかけた。どうやら、カーターはガイの学生時代の先生だったようで、学生時代問題児だったガイは、その頃からカーター先生(ハンターギルド長)には頭が上がらなかった。カーターはガイに口うるさく、あーしなさいこーしなさいと言っていた。
別室と聞いた時にこちらに同行をお願いしたのも頷けた。仲間にはあんまりこの姿は、見せられないだろうな。
ガイが口うるさく言われている最中にどうやら鑑定が終わった様だ。ガイはほっとした表情をして本題に入った。
鑑定結果は‥‥‥ カーターが言った。
「クエストクリアおめでとうございます。そしてガイお疲れ様!」
そう言ったカーターは満面の笑みだ。そこからは、クエストの報奨金を貰った。
そしてガイは二角兎の角や他の魔石の換金をお願いした。二角兎の角は少し珍しい物らしく鑑定に時間がかかると言う事で金は後日となったが、一角兎の角や魔石は結構な数で大きなお金になった。
そのお金で今夜は祝勝会となったのであった。