表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/95

ドクター、招集令状に絶句する。


 ドクターに国王命で招集令状が届いた。理由は、招集令状にも書いてあったが、ハンターランクがCだったからだ。この国の法律でハンターランクC以上の者は一年間以上は何処かで兵役を受けなければならないのだった。


 ドクターは、始めにミーアからハンターランクの説明を受けた時に真剣に聞かず怒らせてしまった事や、村のハンターギルド長のゼンがハンターランクCに上げるのを渋っていた事はこの事だったのかと思った。


 ハンターギルド長のハンターランクはDでまだCでは無くこの村からはまだ、兵役に就いた者が居ないため村で唯一のハンターランクCであるドクターの招集が早まったのだった。


 ドクターは、ゼンに聞いた。


「ゼンさん。この招集は断る事は出来ないんだよな? 私はこれから旅に出ようとしてた所なんだ、出来れば招集を断りたいんだが‥‥」


「ドクターさん。すまねぇ、これはハーネス国王様からの直々の招集なんだ。この国の法律で決まってるので断る事は出来ねぇ」


「そうか‥‥」


 ドクターは、旅に出る事が出来なくなった事よりも一年間も招集される事によって医療行為が出来なくなる事が嫌だった。アンとムナシがいれば行く先々で人を助ける事が出来ると考えていたからだ。


 ここで改めてゼンからハンターランクの説明を受けた。


 ハンターランクCから国の招集が掛かると言う事は先述したが、ハンターランクCからハンターランクBに上がった場合も、ハンターランクCとは、別に招集が掛かるらしい、AやSに上がった際も同じみたいだ。


 具体的に国の国境のでの警備は何をするかと言うと、門番だ。ハンターランクAになるとダンジョンの探索や魔物の討伐の仕事。また、ハンターランクS以上は、魔族の討伐や他の国の対処等だんだんとやる任務の難度が高くなる様だ。


 ハンターランクCの国境の警備は、滅多にモンスターが現れる事も無く、国境の人の往来のチェックや門番が終われば街の警察となり取り締まりをしたりするそうだ。


「ゼン。私から一生に一回のお願いがあるのだが聞いてくれるか?」


「ドクターさん。招集を断るとかのお願いで無ければ何でもといいたいのですが‥‥」


「私をハンターランクDにしてくれーーーーー」


「すまねぇ」


 それは、そうですよね。けど私は、行きたく無いんですー 医療中毒何です。一年間も医療に携われなければ死んでしまうのです。アン助けてーーー


 これは、さすがのアンでも対処の仕様が無かった。なんせこの国の王様からの命令で有り、この国の法律だったからだ。


「ドクター所長。これは流石に応じるしか無いですね」


 アンは、ドクターに諭す様に言った。


「は、はい」


 これには流石のドクターとすんなり折れた様で覚悟を決めた。


「ゼンさん。招集受けます。で、いつから行ったら良いですか?」


「ドクターさん。今からです。遅刻したら村ごと処罰されますので直ぐに行って下さい」


「へぇ⁉︎」


 幸いな事に、旅支度で必要な物はもう揃えてあったのですぐに行ける準備は整っていた。ドクターは、旅では無く、兵役に向かうのであった。


「やっぱ、嫌だーーーーーーーーーーーー⁉︎」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ