表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/95

ドクター病院を拡大する。


 ある日、アンがドクターに、提案が有るのでお話しさせて貰っても良いですか? と言ってきた。


 ドクターは、快く返事をした。


「アン。なんだ?」


「ハンターギルドに、ドクター病院の分院を作りませんか? そうすれば、ハンター達が怪我をした時にでも直ぐに対応出来ると思いますので、どうですか?」


「それだ! アン! なんて良い提案だ! 直ぐに、ハンターギルドに、お願いに行こう!」


 ドクターとアンは、直ぐにハンターギルドに向かった。


 ハンターギルドに着くと、ハンターギルド長のゼンが、近寄って来た。


「ドクターさん。お願いがあるのですが」


「ゼンさん。何でしょうか?」


「ハイエール問題が解決してから、ハンター達は、以前よりクエストに行っております。クエストに多く行っている弊害として、怪我をして来るハンターが多いのです。そこでドクターさん達に、ギルド内で治療をして欲しいのですが、どうですか?」


「ゼンさん! ちょうど私も同じを考えていました! ハンターギルド内に、分院を作りハンターの治療に当たらせて貰えませんか?」


「おお! そうですか! よろしくお願いします! 分院はこちらで作らせて頂きます!直ぐに作業を開始しますので、数日お待ち下さい!」


 ハンターギルド長のゼンには、トルク病院との兼ね合いも含めてお願いした。


 トルク病院で、対応出来る病気はそちらでお願いします。手に負えない様な病気は、こちらで引き受けますとした。


 こちらに来て、この世界の病院の仕事を無くしたくなかったからだ。


 無事に交渉成立⁉︎ となり、ハンターギルド内に分院が出来る事になった。


 数日後にハンターから、ハンターギルド内に分院が完成したので、お願いしますと連絡があった。


 ドクターとアンは、直ぐにハンターギルドに向かい、治療の体制を整える事にした。


 ハンターギルド内の分院の設備は、特に無く水道の設備が付いているだけだった。


 これは、ドクターが水道設備だけで良いと、お願いしていたからだ。医療機器等は、医療バックに詰め込めるし、直ぐに取り出す事ができるからだ。


 医療バックから、必要な機材を取り出し診察出来る様に体制を、整えた。取り敢えずは、ドクターとアンの二人で診療にあたる事とした。


 これでめでたくドクター病院、ハンターギルド分院の開業である。


 ただこの一歩が、世界のバランスを崩す事になるとは、さすがのドクターやアンも夢にまでも思っていなかったのである。


 開業してから、一時間も経たないぐらいに、怪我をしたハンターが来た、どうやら腕から血を流している。


 アンは、ハンターに聞いた。


「どうされましたか?」


「いててて! モンスターに腕をやられた!」


「わかりました。ドクター所長お願いします」


 アンは、腕の服を破りドクターが診察し易い様に、補助をし、診察を手伝った。さすがアンである。


 ハンターの腕を診察すると、少し深めに切られた様だった。


 ドクターは、腕の傷が深いので傷口を縫う事にした。


「アン。ハンターに局部麻酔の注射をしてくれ、少し深いから縫う事にする」


「わかりました。ドクター所長」


 アンは手際良く、ハンターに局部麻酔をかけた。


「ドクター所長。準備が整いました」


「アン。ありがとう」


 ドクターは、一応麻酔が効いているか確認する為、近くの皮膚に、少し針を刺してハンターに聞いてみた。


「ハンターさんこれは、痛いですか?」


「痛く無いです」


 麻酔の効きを確認したドクターは、傷口を縫って行った。やはり手際が良く傷口を縫うのを見ていた、ハンターも感心していた。


 傷口を縫い終わると、抜糸等の説明は、アン任せる事にした。


「アン。後は任せたぞ」


 アンは、ハンターに説明した。


「一週間後に抜糸が有りますので、また来て下さい。薬を処方して置きますので、忘れずに飲んで下さい。化膿止めと痛み止めです。消毒液も、お渡ししますので定期的に消毒して下さいね。それでは、お大事に!」


 そこからは、切り傷を負ったハンター達が連日連夜の様に、病院に来た。ハンター達は、腕や足等同じ様な怪我をしていた。


 ドクターとアンだけでは、追い付かず、他の看護師も、手伝いに来ていた。


 ふと、ドクターが気がついた。


「アン。切り傷が深い患者多過ぎ無いか? 強力なモンスターがいるのかな?」


「ドクター所長そうですね。今度来たハンターに少し聞いて見ましょうか?」


「アン。頼む」


 アンは、次に来た患者も切り傷の患者だったので、ハンターに聞いてみた。


「切り傷で怪我をされる患者さんが多いですが、そんなに強力なモンスターなのですか?


 ハンターは答えた。


「はい。何処にでもいるモンスターなのですが、強力なのです」


「モンスターの名前は、なんと言うのですか?」


「スライムと言います」


「ス、スライムですか! この世界のスライムは強いのですね!」


「そうなんです。強いのです」

 

 アンはこのやり取りを、ドクターに話した。


「スライムが強い⁉︎ 私の知ってる、ライトノベルでは、弱かったはずだが? ムナシにでも、調べさせてみるか」


 ドクターは、ムナシにスライムの強さを調べる様に、依頼した。


「わかりました! 調査してみます」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ