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ドクター怯む。

「さぁ〜てと、村に行って最後の調整でもするかな」


「アン! 村に行くから準備してくれ」


「ドクター所長。準備は全て整っています。いつでも出発出来ます」


「おっ、流石だな! いつもの調子に、戻って来たな」


「ありがとうございます。ドクター所長のお考えを私なりに勉強しました。少し前の私は年齢の事を考え過ぎておりました、今ではドクター所長の考えが手にとる様にわかります」


「そ、そうか」


 なんか怖いな 


「先にケラーのリハビリを診てから、村長に会いに行こうか!」


「ドクター所長。了解しましたが、一つ提案があります。私がケラーさんのリハビリを指導している間に、ドクター所長は、ハンターギルドにもう一つの用事を済ませたら、どうでしょうか? そこから私と合流し村長の所に向かうのが最善の策かと思いますが、どうでしょうか?」


「う、うん。それで行こうか。」


 前回のやり取りが怖いくらいに根に持っているな。


 こういうスケジュール管理はアンの方が長けているし、こっちの医療行為を全てアンがわかれば、所長はアンだな。気を引き締めて行こうかな。


「意見を聞いて下さりありがとうございます。それでは、行きましょう!」


「おっ お〜」


 ドクターとアンは、村に向かい歩き出し、無事に村に着いた。


「ドクター所長。それではこっちがアンさんの家ですので、わかれましょう」


「わかった! では、終わったら連絡してくれ!」


 ドクターは、ハンターギルド。アンはケラーの家に行った。


 アンはケラー宅に着いた。


「ケラーさんアンです。居ますか?」


 どうやらアンは留守の様だった。


「どちら様ですか? 姉のケラーは、少し用事で、席を外しています。」


 妹のヘーラが出て来た。


「初めまして、私はドクター所長の秘書兼看護師のアンと申します。本日は、ケラーさんのリハビリの件で、お伺いしました」


「そうですか、ご丁寧に紹介有難うございます。私は、ケラーの妹のヘーラです」


「ヘーラさん、ケラーさんはどのくらいで、帰ってこられますか?」


「もう少しで帰って来ると思います。あの足ではそんなに遠くには行けないですしね」


「それでは、少し待たせて貰って良いですか?」


「良いですよ。少しお話しよろしいですか?」


「はい。大丈夫ですよ」


 まさかこの娘も? なのかな? 歳は今のドクター所長と、同じくらいかな。いえいえ、歳の事を、気にし過ぎて業務に支障が出て、ドクター所長に怒られたばかりですし考えるのはやめよう。


 相変わらずのアンだった。


「ドクターさんですが、前に一緒にハンターギルドに行かせて頂いた時に受付嬢の亜人の方に、とても失礼をしまして、人種によって偏見をお持ちの方だと思い、失望した事が有りました。秘書兼看護師として常に近くにいるアンさんは、どう思われますか? 姉は良い人だと申しておりまして、わからなくなって来て居るのです」


 アンはどう答えようか悩んでいた。


 あえてヘーラをドクター所長から遠ざける為に、ドクター所長を悪く言うのか、それとも……


「ドクター所長はとても良い方ですよ。その受付嬢の亜人の方とは、最近お話しされましたか? お話しすれば分かると思いますが、今はとても尊敬してらっしゃるみたいですよ! ヘーラさんも内心はドクター所長は良い人だと思っていませんか? 受付嬢の方とお話ししてみて自分の目で確かめてみて下さい」


 アンはやはりドクター所長の事を、自分の為とは言え悪く言う事は出来なかった。


「そうですか! 一度、受付嬢の方とお話しして、自分の目で確かめる事にします。ありがとうございます」


 そうこう話している内に、ケラーが帰って来た。


「アンさん。今日はリハビリの指導の日でしたか、お待たせしてすいません。今日はドクターさんは、いらっしゃらないのですね」


 あれ? アンさんが少し若くなっている様な、気がする? 何か特殊な薬でもあるのかな?


「いえいえ今日はリハビリの指導の日では、無かったのですが、少し村に用事が有りましたので、立ち寄りました。ドクター所長は先にハンターギルドに行き、用事を済ましております。」


「そうですか。残念です。」


 あからさまに残念がるね〜 とアンは思った。


「早速ですが、時間も有りますし指導を行います」


「わかりました。よろしくお願いします」


 その頃、ドクターはハンターギルドで交渉していた。

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