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ドクターハンター達を連れて行く。

 アンとミーアがせめぎ合いをしている間に、ドクターはハイエールの、調達に向かった。


 ライトの研究用が少し少なくなって、来ているからだ。


 旅の商人が売りに来てくれてたら、良いのだが、そう上手い事も行かず、普通に酒場で調達する事にした。


 ドクターは酒場の亭主に言った。


「すいません。ハイエールを1樽下さい」


 酒場の亭主はビックリして!


「坊や1樽ですか? 前に買いに来た時はまだ、気軽に売れたが、今は簡単に売れないんだよ。それに、このお酒は坊やが飲んでも良い物だが、あんまりオススメしないぞ。それを1樽なんて売れないよ!」


 ドクターは言った。


「私が呑むのでは無く、研究用に使うのです」


「研究用? なんだかわからないが、飲まないって誓約書を書いて貰えば、売るよ!」


 この世界では、ハンターカードに誓約書機能が、ついているみたいで、そこに飲まないと、誓約すれば良いみたいだ。


 もしこの誓約を破った場合は、ハンターカードに、誓約破りと記録されてしまいこの世界で言う、犯罪者と同じ扱いになるみたいだ。


「わかりました、誓約します」


 無事にハイエールを、調達したドクターは、ハンター達の元に行き入院させる為、連れて帰る事にした。


「ハンターさん達は、重度のアルコール依存症です。前回、準備が整い次第、入院し治療プログラムを受けてもらうと言ったのを覚えてますか?」


「はい。覚えてます」


「では、こちらの準備が整いましたので、入院して頂きます。一緒に着いて来て下さい」


「わかりました」


 ハンター達は、自分達の不甲斐なさもあってか、ドクターの指示に文句なく従った。ドクターの見た目は1十五歳なのに!


「アン! 待たせたな。ハンター達を連れて来た! 入院の準備や、治療プログラムは滞りなく終わっているな?」


「ドクター所長。今、病院から連絡があり、準備が完了したとの報告を受けました。いつでも大丈夫です。」


「わかった! ありがとう。では帰るとするか!」


「はい!」


 ドクターは病院へと足早に帰っていった。


 ハンター達は、無事に病院に着き入院する事に、なった。


 アルコール依存性の治療の入りは、とても簡単だ。とりあえず断酒する事だ!


 一人一人に病室に入って貰い、とりあえず病室で過ごして貰う。鍵はこの病院の人にしか開かない設計が、されているので、途中離脱の心配も無い。


 その間にライトの研究が終われば良いのだが……


 ドクターは治療プログラムを、二種類用意していた。一種類は、一ヶ月掛けアルコール依存を、少なくする方法。もう一つはライトの研究の成果次第だ。


 ドクターはライトのいる研究室に向かい、研究の成果を聞く事にした。


「ライト研究の成果はどうだ?」


「所長〜 もう少しで終わります〜 とても興味深い結果がでると思いますよ〜」


「そうか明日までにはなんとかなりそうか?」


「明日もかかりませんよ! 後、1時間ぐらいで出来ますよ〜」


「そうかじゃあ少し待つとしようか! 頼むぞ。」


 この天才研究者が!


 私が三徹(三日間徹夜)までして出なかった解析を、二日程度で終わらせるとは、自信無くすなぁ。


 1時間か! 少し仮眠するかな。


 ドクターは少し仮眠する事にした。眠りに着いた時に、何か声がした。


「ドクター様! ドクター様!」


「んっ? んっっ〜! 女神様!?」


「ドクター様。少し相談があります」


「女神様、何でしょうか?」


「看護師長のアンについてです」


「アンが何か?」


「最近ずっと強く願い事をされているのですが、その願いの強さがあまりにも強く私まで届き、私の眠りの妨げになっておりまして、どうしょうかと悩んでおります」


「アンはどんな願い事をしているのですか?」


「若返りです。ただの若返りだけならば、若返りさせてあげても良いのですが、何やらドクター様に、反対されているらしくその願い事が 『若返りさせて下さい! けどドクター所長に、反対されたしどうしょう。若返りしたい! けどドクター所長に反対されてるし、どうしょう』 と、とてもこちらでは判断出来ない様な感じで、ドクター様に相談した次第です」


「はっはっは〜! そんな事でしたか! こんな事で女神様の睡眠の妨げになってしまい、すいません。確かにアンに若返りしたいと、言われた時に病院のトップ二人が十五歳だと病院の威厳に、関わるからアンはそのままでと言いました。けどアンがそこまで強く悩んでいるならば、三十歳ぐらいに若返りさせて頂けないでしょうか?」


「三十歳ぐらいで良いのですか? ドクター様の年齢から言うとまだ大分離れてますが良いですか?」


「十五歳にしてしまうと病院の威厳に、関わりますので、アンには、私から言って置きます」


「わかりました。直ぐに三十歳に若返りさせて置きます。アン様には、これ以上強く願わない様にと、言って置いて下さい。私も寝たいので、ではまた」


 その五分後アンが飛んで来た!


「ドクター所長! どういうことですか? 少しだけ若返りました!」


 ドクターはさすが早いと、アンを感心した。


「アン! 女神様に若返りの願い事をずっとしてただろう? それについて女神様が、困っていらっしゃった。そこで妥協点として、アンを三十歳に若返りさせてもらう事にした」


「ドクター所長なんで、三十歳なのですか?」


「病院の威厳に関わるからだ!」


 バシッ!!


 アンはまたドクターの肩を、叩き颯爽と業務に戻って行った。


「なんで?」


 ドクターは、生粋の医療バカだった。

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