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「ほらこれです。

『候補者は本通知を受理した日を研究開始日とし1次選考日までに自身が所属している部署の規定に沿った物を開発しそれを提出する事。』

これが問題なんです。」


「へえ、1次選考からなんか大変そうだな。」


レオンが横から覗き込みそう感想を漏らす。


「それで何故出かけるんだ?」


「私はご存知の通り魔道具開発部でして。

魔道具ってそもそもが魔力が無い方でも魔石を使う事でより豊かな生活を送れる様にする為の道具なんです。

ですから選考会に出すのは『魔力を持たない方が必要としており市民にも喜ばれるであろう魔道具』と規定があるんです。

なので少々王都まで視察に行って来ます。」


キャロルの言葉にリアムが少し悩んだ表情をする。


しかし事情を聞き諦めたのかリアムが立ち上がった。


「…分かった。

俺も着いて行く。

ただし行くのは王都じゃなく王宮内だ。」


「えっなんでですか?」


「俺は生まれつき魔力がないから意見も言える。

なにより1番はキャロル嬢を見張る必要があるからだ。

そして魔道具開発部の規約を聞いて思ったが魔道具は値が張る。

便利な物が出来てもまずは売れてから中古品になり価格が下がった物でなくては一般市民には手が出せない。」


「確かにそうですね。」


「それならばまず働く人間も多く、割と収入のある王宮の下働きが喜ぶ物を作った方が良いと思う。

王宮に売り込んで便利な物ならば下働きでも収入がある分自分で買うだろうし、爵位のある者なら自分の家の下働きの為に物によっては複数購入してくれる。

そうなれば早い期間で一般市民も手に入れやすくなるぞ。」


「…一理ありますね。

ただ王宮で働く方々がこれが不便だ等と不満を言ってくれるかどうかですが。」


王宮で働いている人々は基本的に不平不満を言わない。


貴族相手なら首を恐れて尚更言ってくれないだろう。


どう聞いたら答えてくれるのか考えるキャロルの肩にリアムが手を乗せる。


「大丈夫だキャロル嬢。」


「…本当ですか?」


「あぁ、俺に良い考えがある。」


さすがキャロルの救世主でありおかんでもあるリアムだ。


頼りになる男である。


「じゃあ行こうかキャロル嬢。

大丈夫。

仕事は山のようにあるから。」


「…へ?」


「百聞は一見にしかず。

さっ行くぞ。」


この時一瞬だけ感じた不安をキャロルは何故信じなかったのだろうか。

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