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キャロルは負けた。


目の前の男に、国家権力に負けたのだ。


惨い話である。


これが汚い大人社会に呑まれてしまった人間へ襲い掛かる社会の荒波というやつなのだろう。


「よし、いい子いい子。」


ルシウスが楽しそうにキャロルの頭を撫で回している。


こいついつか絶対殺す。


そう思いながらギリリと歯を食いしばって耐える。


屈辱だ。


いつかこの怨みを晴らさねば死んでも死にきれまい。


その為に今は耐えるしかない。


反逆者になるわけにはいかない。


キャロルが内心で怒り狂っているのに目の前の男は実に楽しそうなのがまた腹立たしい。


レオンが言っていたドがつくタイプのサディストというのは間違ってないだろう。


国の未来を思うなら誰かこいつの性格を矯正すべきだ。


「よしよし。

これに懲りたらこれからは大人しく撫でられるんだよ?」


「…。」


キャロルは無視を決め込む。


冗談じゃない。


全力で嫌なのだから無言の抵抗位許されるだろう。


「返事は?」


ルシウスに顔を覗き込まれ笑顔で威圧される。


…絶対いつかこいつだけはぶっ殺す。


「…はい。」


内心で血の涙を流しながらも口では心と裏腹な返事をするしかない。


これが縦社会だ。


部下の宿命だ。


「よく出来ました。」


よしよしとまた頭を撫でられる。


キャロルの心の殺害予定リストにルシウスの名前がしっかり刻まれた瞬間であった。




ちょくちょく頭を撫でてくるルシウスをフルでシカトしながらヴォーグを燃やし、森の入口へと戻ると既にレオンとリアムが待っていた。


「あっ俺の勝ちだな!

…ってキャロどうした?

顔が般若みたいになってるぞ?」


「別になんでもありません。」


「ノアは…やけに楽しそうだな?」


「そうかい?」


正反対な2人の状態にレオンが首を傾げる。


「二人共なんかあったのか?」


「言いたくありません。」


「私は楽しかったよ?」


ねっキャロ?と言いながらまた頭に手を置かれる。


怒りでプルプル震えているキャロルを見てリアムが溜息をついた。


「ノア、あんまり女の子を虐めるのは宜しくないかと。」


さすがリアム。


キャロルの救世主として今日も絶好調だ。


「虐めてなんかないよ?

ほら、可愛がってるだけでしょう?」


嘘です!虐められました!と言いたかったがキャロルはルシウスの笑顔に負け内心で罵倒する事しか出来なかった。

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