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お姉さんの勧めであまりウケは良くないだろうからとラヴィンジャーのジョブ登録は控える事になった。


さすがに破壊神や略奪者とパーティーを組みたがる奇特な人間はあまりいないだろうと。


キャロルも後衛と登録され最後はルシウスを残すのみとなった。


お姉さんの目がどんどん死んできている様に見えるが見間違いだろうか。


お姉さんは石版を出しながら一瞬ルシウスにナイフを渡すのを躊躇する。


多分血を流させて大丈夫なのか必死で考えているのであろう。


ルシウスは気にせず笑顔でナイフを受け取ると躊躇う事なく血を落とした。


石版を見たお姉さんは嫌な予感が当たっていた事に気がついて今度こそ肩を落としている。


「…殿下…いえノア様はモナークの適正があると出ております。」


モナーク?とルシウスが首を傾げるがリアムは顔を手でおおっている。


「…モナークは絶対的支配者。

王者の事を指します。」


「あーそれは登録出来ないね。」


せっかく名前を隠して登録するのにジョブでバラすわけにはいかないだろう。


隠す意味がなくなってしまう。



「あとこれは私も初めて見たので正直ジョブという括りなのかは分からないのですが…。」


「ん?

なんでしょう?」


「ベルゼブブ…と。」


その言葉を聞きリアムが膝を付いて打ちひしがれる。


「リアム?

一体どうしたんだい?」


「…なんです。」


「えっ何?」


「ベルゼブブは邪神、又は魔王なんです…。」


その答えにレオンは腹筋を崩壊させる。


ルシウスはヒクヒクと口元を引き攣らせながらもそれもやっぱり登録出来ないね?と答えた。



この状況でよく顔が変わらないなとキャロルは思う。


こいつはレオンの言う通り見た目天使の詐欺師野郎なのだろうと。


しかし次期国王に魔王の適正があるとはこの国の未来も終わりかもしれない。


自分の事を差し置いて国の心配を一応しているとルシウスと目が合った。


「…もしかして今この国の未来は終わったなとか思ってないかい?」


エスパーだろうか。


なんとなくその笑顔に危険な何かを感じ否定しておく。


「いえいえまさかそんな事。」


「…なんで露骨に目を逸らすんだい?」


キャロルは無視して壁のシミを数えた。


横から痛い視線を感じるが全力でシカトするに限る。


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