表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
祈り人  作者: 真辺 鈴華
9/9

♯8 熱

 スクルドが去った後。

「アリス!?」

 ドサリ、と音を立ててアリスが倒れた。

「アリス…大丈夫か?」

 ネロがアリスに駆け寄り、抱き上げる。

「うん…大丈夫」

 そう言うアリスの肌は熱く、汗で濡れていた。

「…とても大丈夫に見えないんだが……」

「す、少し休めば良くなるから!」

 そう言い、ネロの腕から逃げるようにアリスは立ち上がろうとするが、

身体に力が入らずすぐに崩れ落ちてしまう。

「ったく…」

「ひゃぁ!?」

 ―…こ、これは…

 アリスは思ったことを口にする。

「これってお姫様抱っこ…」

「熱が出てる奴を担ぐ訳にもいかないからな…」

 ネロが耳まで赤くして言う。

「ネロが赤くなると、私まで赤くなっちゃくちゃうよ…」

「うるせえ」

 ネロが白い歯を見せて笑った。


   ***   ***   ***


「ん……ここ……」

 目が覚めると、最近見慣れた天井が見えた。

体を起こすと、少し頭が重く、熱かった。

ごそ、っと近くから聞こえた音に一瞬身体を固くする。

「ん…」

 声が聞こえた方を見ると、赤茶色頭が見えた。

「ネロ?」

 寝息が聞こえる。

「…寝てんだ」

 ネロの寝顔を見つめながら、スクルドの言っていた単語を思い出す。

騎士ナイトとか、本物オリジナルとか…って何だろうね…」

 そして、ネロの髪に指を絡めながら、その単語に思いを寄せた…



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ