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祈り人  作者: 真辺 鈴華
6/9

#5 ユウナ

「え、ユウナ君!?イキナリなんですか?」

「そろそろ…熱がこもって熱くなってきたんだが…」

「ユウナは、北の方の出身だったからね~」

 人ごみの中での厚着は、本人にしてみれば、とても辛いのだろう。

「…ユウナ君が着てる種類の国民服、結構高いんだから、大切に扱ってよ…?」

「知るか」

 雪斗をあしらい、目に逆に悪そうな緑の服を身体から取り払う。

そこから現れたのは桃色一色の服。

ただ、ベルトと、そのベルトから成るポーチを除いて。

「む~…いつ見ても、ユウナって、さりげなくアタシより体型良いよね。」

 ユノが頬を膨らませ、薄桃色の髪を引っ張る。

「痛いな…やめろ」

 ユウナがユノを小突く。

「私たちは、与えられたものでやっていくしかないのだから」

 ユウナの瞳が哀しげに光った。


***  +++  ***


 その頃、アリスとネロは、ユーテアの街に辿り着いた。

駅から程よい場所に位置する町の為、アリスたちは疲れを癒すために良く利用している。

この日は、宿屋で休み、翌日、リリンの村へ向かう予定。

「だったのになぁ…」

 アリスは、目の前のガラの悪そうな(というか悪い)男たちを見ながら、そう呟いた。

宿屋の馴染みの仲居に注意されたにも関わらず、危険な路地へと迷い込んでしまった。

「だって、此処広すぎるんだもん…」

 ぶつぶつと言葉を呟きながら、男たちを観察する。

―――やっぱり、“闇”に喰われてる…

 心が、無くなったような、顔。

初めて見たものの、なんとなくわかる。

書物通り過ぎるからだ。

やがてアリスは、”聖蹟”を強く握りしめ、何時かも呟いた言葉話口にする。

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