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魔界独立戦争 ~継承された守護魔道~  作者: 川合 佑樹


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第二十六話

 ジンは戦術マップを睨んだ。

「ヤタノカガミを最大出力! 敵の待ち伏せに備えろ!」

 突然、荒野からナラクテンマの巨体が現れた。

 関節の継ぎ目から蒸気が漏れた。

 周辺の空気を歪めた。

 大戦型魔導航空騎兵「レックウ」がその巨影を盾にした。

 ミサイルを追加で発射する準備を整えていた。

 キオウが吠える。

「羽虫め! 燃やし尽くしてくれるわ!」

 アマテラスが魔力の奔流を放った。

 レーザーの熱波は直径五十メートルの範囲を溶解させた。

 墜落した魔導艇の残骸が地面に激突した。

 炎の渦が周囲を蒸発させた。

 視界が一瞬開けた。

 だが、すぐに濃密な魔素粒子が充満し、艦隊のセンサーを狂わせた。

 通信にノイズが増大し、残存艇の障壁が赤熱した。

 船体表面が溶け始め、魔導艇三隻が一瞬で炎に包まれた。

 レックウ二機が追撃を加えた。

 魔導機銃弾を降らせた。

 ブリッジでは、ミコトの指がコンソールを走った。

「敵の補給艇を捕捉! ナラクテンマのエネルギー供給源です!」

 ミコトの解析画面に、公国軍の補給艇の熱源が赤く点滅した。

 位置座標がリアルタイムで更新された。

 補給艇は岩陰に隠れていた。

 燃料補給パイプをナラクテンマに接続中だった。

 艇の甲板には、鎖付きの民間労働者らしき影がちらついた。

 魔導タンクを運び込む姿が映った。

 公国軍の強制労働者だった。

 カズマが補助魔導書を握った。

「こんな化け物相手にどうしろってんだ!」

 彼のパルス砲がレックウ二機を直撃した。

「俺が仕留める!」

 リョウタの砲撃が補給艇の側面を掠めた。

 タンクの一基を破裂させた。

 爆炎が上がり、艇が傾きながら後退を始めた。

 完全破壊には至らず、予備ラインが活性化した。

 ナラクテンマの出力がわずかに回復の兆しを見せた。

「補給ラインにダメージを与えた! だが、逃げられた……出力低下は一時的だ!」

 ノゾミの地形スキャナーが岩場の配置をマップに投影した。

「敵のレーザー射線を遮断します!」

 ノゾミはテツカガミを急旋回させた。

 ブリッジの空気が濃密な霧と熱で息苦しくなった。

 クルーたちの額に汗が光った。

 船の振動が絶え間なく続いた。

 計器盤の針が不安定に揺れた。

「シロガラス、起動!」

 ソウマは荒野へ飛び出した。

「これ以上好きにさせてたまるか!」

 魔導書の刻印が眩い光を放った。

 右腕に刃が形成された。

 ジンが即座に割り込んだ。

「ソウマ、レイのゴウライを優先! リンカ、ナラクテンマを足止めしろ!」

 ソウマは地表を飛び、岩場を活用した。

 高速機動でレックウを翻弄した。

 同時、リンカのゼツエイがナラクテンマへ向かった。

「了解! でも、このサイズ止まってくれるかしらねぇ」

 その瞬間、レイのゴウライが高速で現れた。

 ゴウライがソウマを即座にロックオンした。

 レーザーのチャージ音が荒野に反響した。

 ゴウライは予測不能な軌道を描き、ソウマの反撃を先読みした。

「少年、今日こそは狩らせてもらう!」

 レーザーがソウマを後退させた。

 ソウマはシールドで弾き返した。

 ソウマは刃で反撃した。

 切っ先がゴウライに食い込んだ。

 反発力を利用して反転し、回転斬撃で連続攻撃。

 表面に深い溝を刻む。

「シロガラスは、世界の罪だ!」

 ソウマは叫び返す。

「お前がムカイハラを焼いたんだ!」

 即座に結晶樹木の密集地へ飛び込み、樹木を斬る。

 魔素が爆発的に放出された。

 その瞬間、ミコトが割り込んだ。

「ソウマ、補給艇が右三キロの岩場へ逃走中! 機雷を避けて追え──民間人が乗ってる可能性があるわ。無差別攻撃は避けて!」

 ソウマは息を切らして応じた。

「ミコトさん、了解! ……今だ!」

 ソウマはゴウライに斬りかかる。

 レイは高速機動で回避した。

 レイは機体の補助センサーを切り替えた。

 レーザーを再チャージした。

「行かせん! 付き合え!」

 レイはレーザーを連射した。

 ソウマの鎧が地面を転がった。

 ミコトが再び解析を共有した。

「ソウマ、アマテラスの弱点は冷却機構──衝撃波で狙って。タイミングを合わせれば、連射を止められるわ!」

 ソウマは即座に応じた。

「了解! だが、レイを超えられない! 援護願います!」

 ナラクテンマがアマテラスをチャージした。

 リンカのゼツエイがワイヤーを脚部に全力で巻きつけた。

 スラスターを全開に噴射し、引っ張った。

 巨体はびくともせず、地面がわずかに抉れるだけ。

「くっ……動かないわよ、この化け物!」

 リンカの顔が焦りを帯びた。

 皆の視線がマップに集中した。

 それならと魔素線を高速振動させた。

 外殻を焼き切ろうとしたが、バリアーの光膜に阻まれた。

 火花が散るだけだった。

「バリアーを常時展開……どんだけ燃費悪いのよ!」

 スラスターが限界の赤ランプを点滅させた。

 魔導剣で斬りつけたが、傷一つ付かなかった。

 キオウの哄笑が空気を震わせた。

「これで消滅だ!」

 レーザーの奔流が荒野を貫き、テツカガミを掠めた。

 その衝撃波がリンカのゼツエイを直撃した。

 ワイヤーを引きちぎり、機体を吹き飛ばした。

「……まずい、死ぬかも!」

 リンカの叫びが途切れた。

 ゼツエイが岩場に激突した。

 ブリッジのクルーたちが息を呑んだ。

 ジンの視線が硬くなった。

 ミコトが叫んだ。

「エンジン出力不安定! 墜落します!」

 レーザーの熱波が船体を溶かした。

 回路がショートした。

 計器盤が警告を点滅させた。

 クルーたちがバランスを崩した。

 船が傾斜し、甲板の物が転がり落ちた。

 ジンは歯を食いしばった。

「撤退! ソウマ、すまん!」

 テツカガミは辛うじて低空回避で撤退を開始した。

 撤退ルートを再計算する中。

 レックウ三機が追撃をかけた。

 機銃弾が船尾を削った。

 それが追加の損傷を加えた。

 ノゾミは操縦桿を強く引いた。

 旋回を繰り返した。

 船の高度が徐々に低下した。

 ナラクテンマの巨影が荒野を踏み潰した。

 テツカガミの撤退を脅かした。

 キオウはコックピットで補給ラインを確認した。

「エネルギーチャージ完了! これぞ戦争! 華がある!」

 レイはキオウに連絡した。

「キオウ殿、シユウの仇──ソウマ・ツキヤマがここにいます!」

 キオウはコックピットでシユウの紋章入りペンダントを握った。

「なんだと! 今この空をシユウに捧げてやろう!」

 ナラクテンマのエンジンが過熱した。

 装甲が赤く発光した。

 内部の冷却機構が悲鳴を上げた。

 キオウは操縦桿を強く引いた。

 出力が不安定に揺らぐ。

 レイのゴウライが煙幕を放って撤退した。

「少年、あのデカ物を止められるかな!」

 ソウマはゴウライが消えるのを見据えた。

「レイ……また逃げるのか!」

 追撃を試みたが。

 公国軍の補助艇が援護射撃を加え、ソウマを足止めした。


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