籤
ずっと
誰からも愛してもらえない
可哀想な奴だ
賢くないし
冗談の一つも言えないし
天才なのかもしれないと思い込んでは
その分だけ世界が恨めしくなったりもしたさ
プレゼントはいらないと断ったあの時
開ける前に期待しすぎる自分が嫌だからなんて
言えなくてもどかしかった
泣いても怒ってもいつも
本当は大して起伏がない
無駄に飾るから大袈裟に見られていたのかもね
一番近くにいたのは
結局弟だった気がする
お互い汚れ合って
何かに追われていた
丸めたティッシュのゴミがひたすら
虚しかった
今なら傑作だって笑い飛ばしてやれる
素直に弟を抱きしめていたらな
ハズレくじばかりと
比べてしまう
他にいくつもある賞が
あんまりに良く見えるから
しかたないよな
俺はこれでいいんだって
カッコつけるしかないよな