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砂漠の軍靴

作者: 座頭

 歩兵は基本歩いて移動する。歩く兵だから。どこまでも続く砂漠を歩く。時折装甲車やトラックが横を通り過ぎてゆくと、羨ましいと思ってしまう。歩く、歩く、この砂漠を歩いてゆく。 疲れた 休みたい そんな我儘は軍隊では通用しない。だた命令に従い、どこまでも歩いてゆく。我々が100km歩こうとも、上層部ではテーブルの上の駒を1マス進めただけなのだ。歩兵は歩く、どこまでも。歩く、歩く、ただひたすらに歩く。一人倒れた、それでも歩く。倒れた兵士は衛生兵が連れてゆく。暑い砂漠から涼しい日陰へと連れられてゆく。歩く、歩く、水を飲む。じっとりと汗が背中を伝う。まだ止まらない、休まない。歩く、歩く、日が暮れてきた、それでも歩く。歩兵の列は伸びてゆく。後方基地から地平の果まで。歩く、歩く、月明かりが標識だ。何も言わない、文句を垂れない。歩兵は進む、どこまでも。暗い砂漠を歩いてゆく。月は頭の上から優しく照らしてる。それでも歩く。砂漠の静寂を、軍靴の音が支配する。寒い砂漠を歩いてゆく。歩いて、歩いて、兵士はゆく。戦場へと。

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