聖剣
俺は流石にびっくりして固まった。
そして不安そうに俺を見るライトを見つめ考える。
あれ?おかしくなくね?
顔は幼いながらイケメン。
女の子にモテモテ。
喧嘩めっちゃ強いし。
でも性格は真面目で正義感つよいし優しい。
「東京タワーって知ってる?」
「知らないけど、、、」
髪と目の色が黒なので同じ転生者なのかと思って聞いてしまった。
「ごめん忘れて、それで相談って?」
「それなんだけど、勇者ってみんなに知られちゃまずいみたいだから僕の家に来てもらえない?」
「もちろんいいぞ!」
「ごめんね、
鍬持ってるから畑仕事する予定だったんだよね」
「気にすんなよ、今日は畝を作ろうとしただけだし急ぐことじゃない。
それに鍬はやる気を出すために持ってるだけだし。
んじゃライトの家行くか!」
「うん」
2人でライトの家に向かった。
「ただいま」
「お邪魔します」
「おおトムくんいらっしゃい、ライトの職業きいた?」
「えーと」
「大丈夫だよトム、お父さんとお母さんにはトムに話すこと言ってあるから」
「そうなの?グラムおじさんライトから聞きました」
「そうか、俺たちには話せない何かがあるらしいんだ。
トムくん頼んだ」
廊下に顔だけを出しながら会話していたグラムおじさんは部屋へ引っ込んだ。
「トム、とりあえず僕の部屋に行こう」
俺を先導するライトについて行き、部屋に入った俺たちは部屋の真ん中で向かい合うように座った。
「んでライト相談ってなによ?」
「実は僕ね、父さんと母さんの子供じゃないんだ」
「ん?気のせいじゃなくて?」
「本当なんだ。
五年前のことなんだけど、酔った父さんと母さんが2人で僕を拾った時のことを話してたんだ。」
「そっかぁー、難しい問題だなー」
おそらく事実なんだろうと思った。
「それでね。
村長が言うには、勇者っていう職業はとてもすごいんものなんだって。
だから僕を利用しようと本当の家族が来るかもしれない、
でも僕の家族は父さんと母さんだけなんだよ。
怖いんだ、
本当の家族が父さんと母さんに危害を加えることが」
ライトは目に涙を浮かべ下を向いた。
「大丈夫じゃね?」
「え?どうして?」
「勇者だぞ?村長に話してるってことは領主にも伝わるし王様にも伝わるだろ。
おそらくライトの両親はこの村から出ることになるけど庇護下に入って安全に暮らせるさ。
だって勇者を敵に回したい奴なんていないし、
それに勇者様の機嫌を損ねる奴らを放置するほど王家もばかじゃねーだろ」
ライトに自論を語った。
「本当に?」
「確実ってわけではないけど、高い可能性ではある。
つか不安がっても意味ねーだろ。
ライトは勇者なんだから。
必ずなんか起きる。
それを止める方法は一つ。
強くなれ。
国相手でも勝てるほど強く。
あと偉くなれ、王様にでもなってみろ、勇者ならできなくもないはずだ。
俺はそれができると、ライトを信じているぞ」
再び自論をライトに語った。
「トム
それは二つだよ!」
いつもの表情のライトが俺につっこんできた。
「それを言うなよーなんかいい感じに決まったじゃん!話してる時に気がついたけど止まらなかったんだよー。
見逃してくれてもよかったじゃん!」
「いや流石に僕の将来の話なんだし気になるよ!
で、結局どっちをすればいいの?」
「どっちも」
「僕もそう思う。
トムに相談して頭がスッキリした。
また相談に乗ってね!」
「いいけど、抱きつくな」
ライトは嬉しさのあまり俺に抱きついてきたの剥がそうとするが、力が強いため離れない。
「そういえばステータスは見せてなかったよね!
『ステータスオープン』」
ようやく離れたライトは、俺の目の前に自分のステータスが書いてあるパネルを表示した。
『
名前:ライト 年齢:12歳 性別:男
職業:勇者
Lv:1
HP:200/200
SP:150/150
STR:100
DEF:100
AGI:100
DEX:200
LUk:100
パッシブスキル
成長率増加 LV1
経験値増加 LV1
危険察知 LV1
アクティブスキル
聖剣召喚 LV1
光魔法 LV1
解析の魔眼 LV1
加護
太陽神の加護
』
お爺さん以外にも神様いたんだー
と凄まじいステータスとどう見てもやばいスキルを見て現実逃避をした。
お読みいただいてあざっす!