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プロローグ5
冒険者ギルドとはなんだ? 漫画とかではよく聞くが現実にあるわけない。疑問が頭を駆けめぐる。
そうしている間に、この街で城に次いで大きいのではないかという建物に着いた。
城は高さがあるがこっちは面積が広い。ここが冒険者ギルドというところなのだろうか。
大きな扉を開け、中に入るとそこには異様な光景が広がっていた。
一見すると普通の『人間』しかいないように見えるがよく見てみると頭に犬や猫、兎といった動物の耳がついていたり、背中に尻尾がついていたりする。
コスプレかとも思ったがそうではない。微かに動いているので、まず作り物ではないだろう。
明らかに日本ではない西洋風の城、動物の耳や尻尾。
ここまでくると、もう疑いようがない。
ラノベとかではよく見るが、絶対にありえないことで自分には起こり得ないと思っていたこと。それ故にこの可能性については考えないようにしていたが......。
間違いない。地球とは全く異なる星に、僕は来てしまった。つまり異世界転移してしまったのだ。