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プロローグ2
>>3
.....意識を取り戻した時には、僕の目には青空が映っていた。照りつける太陽が眩しく、汗もかいている。
混乱しながらも状況を確かめる。校舎から落ちたのかと錯覚していたが、腕が無事に動いているのと、体に痛みがないためそういうことではないらしい。
ゴツゴツとした感触を背中に感じたので、手のひらで撫でてみる。岩のようにざらざらしていて、ところどころに継ぎ目があるのがわかった。
あ、これ――
「何してんだガキ!」
気づいた頃には僕はガタイのいい強面のおじさんに怒鳴りつけられていた。
当たり前だ。僕は道に寝そべっていたのだから。ガキという言い方は少し気に食わないが、大人から見れば高校生もそう見えるのだろう。
背の小ささも相まってそう呼ばれたのかもしれない。
謝っておこうと起き上がると、すでにおじさんは通り過ぎていた。
「どうしたんだい、坊や」