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9まずは武器を調達しよう

今までの自分のままではダメなんです、そう言って誘いを断ってから数時間が経った。

その思いを体現するべく、ラノイは早速ある場所へ向かっていた。


「えーっと、あ、やっと見つけた」


慣れない土地で右往左往しながらも、ラノイは目的の武器屋へとたどり着いた。


自分を変えるためまず何をすべきかとラノイが考えた時、真っ先に浮かんだのが『攻撃手段』であった。

前パーティーでは後衛であったため、戦闘はほとんどしたことがない。そのため武器もまともなものを持っておらず、今のラノイには復元魔法と付加以外に攻撃する術がなかった。


復元魔法と付加だけでもなんとかならなくは無いが、なにぶんラノイ自身まだそれについて完全に把握できていない。

それに今後のことを考えるとこのまま武器を持たないのは自殺行為に等しく、また今朝のこともあったラノイには決意を表す物としてもちょうどよかった。


「すいません」

「いらっしゃ……あ、あなたは!」


少女は目を丸くする。すぐさまラノイもその少女を指差し、


「君はあの時の……どうしてここに?」

「どうしてって……ここあたし達の店だから」

「あたし達?」

「どうしたのエレリア?」


少女の大声を聞いて奥から一人の女性が出てきた。すらっとした体型で、顔立ちと長い髪が少女と似ている。


「あ、お母さん。ほら、前話したでしょ、あたしを助けてくれた人のこと。それが彼なの」

「ま! あなたがうちのエレリアを助けてくださったの。その節はありがとうございました」


エレリアの母親は深々とお辞儀をした。


「ちょっとお父さん、こっちきて」

「なんだなんだ騒々しい」


そう言いながら奥からまた一人出てきた。店の天井につきそうな背丈と服の下の筋肉の厚さに、ラノイは思わず「おお」と声を漏らす。


「こちら、ラノイさん。この前娘を助けてくださった方よ」

「ほう、こいつが。ありがとうな」

「あ、いえいえ」


まさか家族でお礼を言われると思っていなかったからか、ラノイはやや緊張し縮こまった。

「このお店、ご家族で経営されているんですね」

「そうだよ。それで、今日は何を買いに来たんですか?」


見かねたエレリアが質問をした。


「新しく剣を買いたいなと」

「だったら、そこにあるぞ」


話に割って入ってきたエレリアの父親が指さしたその先には、さまざまな剣がずらりと並べてあった。


「じゃあこれにします」


ラノイが選んだのは、長さ90センチで両刃の、十字の鍔が特徴的なロングソードだった。どこにでもある普通の剣であり、初めて剣を持つ者にとってまさにうってつけの代物だった。


「早いな、もう決めたのか。それなら銀貨三枚だぞ」

「じゃあこれで」

「銀貨三枚たしかに。毎度!」


剣を腰に差し、店を出たラノイはその足でギルドへと向かった。

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