飼い犬
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 1~5巻 が 好評発売中です!
ついに完成した俺の超弩級戦艦!
俺を迎えに来るとは思いもしなかった。
だが――この状況は酷いと思うんだよ。
召喚された惑星を遠く離れたのだが、俺は自室で周囲に責められている。
責められている理由はチノだ。
俺のベッドでお腹を出して眠っているのは――犬族のチノだ。
エレンが耳や尻尾を興味深く触っているのに、まったく起きる気配がない。
用意させた食べ物をたらふく食べて、そのまま無警戒にいびきをかいて眠っている。
油断しまくりのこいつが、狼とか絶対に嘘だ。
可愛い飼い犬だ。
「リアム様、このブライアンも今回ばかりはドン引きですぞ。現地の人類をペットだからと連れてくるとは何を考えておられるのですか?」
ブライアンから視線をそらしていると、呆れた声を出す天城が俺の視界に入る。
「旦那様――拾った場所に返しに戻りますよ」
「いいだろ! みんなやってることだろうが! 珍しい生き物がいたら、貴族なら飼うだろ!?」
「獣人は数こそ少ないですが、珍しいほどではありません」
「俺の自由だろうが!」
俺の勝手な貴族のイメージは、関わってはいけない惑星だろうと珍しい動物がいれば連れ帰っている。
わがままが許される――それが貴族だ。
天城は無表情ながら、まるで動物を拾ってきた我が子を叱る母親のような態度を見せている。
くっ! そ、そんな目で見るんじゃない。
「頼むよ! ちゃんと世話もするから!」
天城もブライアンも、チノに夢中になっているエレンに視線を向けていた。
「そう言ってエレン様を引き取り、今回は放置して悲しませましたね」
「このブライアン、もっと普通の犬を飼うべきだと思うのですが? ブライアンの意見は間違っているでしょうか、リアム様?」
こいつら何も理解していない。
あと、俺は二度と本物の犬を飼わないだろう。
死んだ時に悲しいからな。
チノほど人間に近ければ、死んでもさほど悲しまないだろう。
「俺の話は終わり! ――さて、それでは馬鹿共の討伐に向かおうか」
留守番すら出来ない大馬鹿共に、鉄拳制裁をくれてやる。
ブライアンがハンカチで涙を拭っている。
「リアム様が跡取り問題を放置するから、話がややこしくなったのですぞ」
「俺のせいじゃない」
「責任の一端はリアム様にあります!」
――そんな話は聞きたくない。
◇
バンフィールド家の領内を進む艦隊がいた。
三万隻という大艦隊が集結した理由は、バンフィールド家の領地で略奪を行うためだ。
貴族たちが宇宙海賊に扮し、中には本物の海賊たちもいる。
三千隻を率いて参加したのは、クレオ派閥に所属する貴族だった。
勢いのあるクレオ派閥に参加した者たちばかりである。
勝ち馬に乗ろうとする連中だ。
「若造が粋がるから、こうして足下をすくわれるのだ」
グラスに入った酒を飲みながら、戦艦の中に作らせた宮殿のような部屋の中でくつろいでいた。
典型的な悪徳貴族であり、本来ならリアムが目指すべき姿だ。
「しかし、バンフィールド家の領地で略奪し放題とは、あの方も気前がいい。リアムを追い落とすために必死なのだな」
後ろ盾もあるため、貴族たちは安心してリアムの領地に進入した。
領内の情報は既に届いている。
家臣団の分裂に始まり、本星では跡目を奪い合うために親類たちが集まっている。
略奪するなら今が好機だった。
自分たち以外にも、帝国貴族や海賊たちがバンフィールド家の領内を目指して進軍していた。
海賊と手を組み、バンフィールド家の財を奪い盗ろうとする者たちが押し寄せている。
「それにしても脆すぎる。一代で成り上がった家など、しょせんはこの程度――ぶっ!?」
優雅に酒を一口飲んだところで――戦艦が激しく揺れた。
◇
道すがら見つけた三万隻の海賊団を前に、俺は緊張感を持てなかった。
戦艦のブリッジでふんぞり返って椅子に座り、側には弟子であるエレンを置いている。
師匠らしく、偉ぶってエレンに色々と教えてやっていた。
「エレン、今から俺の流儀を教えてやる」
「はい、師匠!」
元気のいいエレンを見ていると、からかいたくなってきた。
その側にいるチノなど、興味もないのか話も聞いていない。
今は眠そうに枕を持っており、頭が船をこいでいる。
こいつはペット枠だから、これでいいか。
もしもエレンがこんな態度だったら、厳しい修行をさせていたところだ。
「俺の領地に入ってきた海賊は――全て滅ぼす。そこに例外は存在しない」
「はい、師匠!」
「いや、やっぱりあるな。俺の目に留まるほどの美女がいれば、手心を加えてもいい」
「はい、師匠!」
目を輝かせているエレンを見て、俺は自分で言った冗談に反省する。
子供の前で何を言っているのだろうか?
最近、気が緩みすぎているので反省するべきだな。
何しろ、天城とブライアンの視線が冷たい。
「旦那様、冗談は時と場所を選んでください」
「このブライアン、エレン様には真っ直ぐに育って欲しいですぞ」
笑って誤魔化すことにした。
「ははは! とにかく、海賊を見つけたら殲滅しろ! 奴らはこの俺に名声と財宝を運んでくる連中だ! 丁寧に歓迎しろよ」
外では俺を救出に来た艦隊が、遭遇した敵艦隊に奇襲攻撃を仕掛けている。
数は圧倒的に向こうが上だが、精鋭である俺の艦隊が敵を食い破っていた。
海賊など烏合の衆だ。
ちょっと不利になれば逃げ出し、後は狩りの時間だ。
俺の相手をする司令官が、敵からの通信を報告してくる。
「リアム様、海賊からの通信です。降伏するそうです」
――ほらね。
「拒否だ。俺の領地に入ったこいつらが悪い。それより、近場から要塞級を呼び出せ。こいつらの片付けをさせる」
ただ、今回は面倒な奴がいるようだ。
俺の留守を狙って入り込んだ、愚か者たちがいるらしい。
「それから、同じ派閥の仲間と名乗る男からの通信が届いています。バーンズ様と名乗っています。攻撃を中止して欲しい、と。――捕まっている様子ではありませんね」
バーンズ? そんな名前、何十人と知っているので、誰だか分からない。
そう、クレオの派閥に妙にすり寄ってくる貴族の名前に似ているが、きっと気のせいだ。
ここにいるわけがない。
――いたとしても関係ない!
「司令官、お前は海賊に味方をする貴族がいると思うのか? 不敬だぞ」
笑顔で注意をしてやれば、全てを察した艦隊司令官が肩をすくめてみせる。
もちろん、この程度で罰しはしない。
俺は俺に従う者に寛容だからな。
「大変失礼いたしました。誇り高き貴族の方たちが、海賊に与するなどあり得ませんね。どんな罰でも受けましょう」
「なら、ここにいる敵を一人も生かして帰すな」
ま、実際に敵に貴族が紛れ込んでいるのは知っている。
海賊に手を貸す貴族など珍しくもない。
そもそも、両者はよく似ている。
星間国家の貴族とは、お行儀の良い宇宙海賊だ。
本質は同じだから、不思議なことではない。
「俺の新造戦艦のお披露目だ。派手にやれよ」
司令官が部下たちに命令する。
「旗艦を前へ出せ。突撃準備!」
◇
海賊たちと一緒に行動していた貴族たちは、自分たちの三分の一にも満たない艦隊に攻められていた。
「何で倒せん!」
「敵はバンフィールド家の精鋭です! そ、それに、一隻だけ妙な艦艇がいます」
旗艦クラスの大きさなのだが、同程度の大きさの艦艇と比べても性能が違いすぎている。
攻撃は一切届かず。
だが、その戦艦の攻撃は、一撃で数十隻を貫く威力があった。
異常な性能を示し、暴れ回っている。
「降伏すると呼びかけろ!」
「先程から何度も伝えています! で、ですが、返信は――『貴族の名を騙る不届きな海賊共はここで滅ぼしてやる』とだけで、交渉に応じてくれません」
貴族は肘掛けに拳を振り下ろした。
「リアムの犬共が! 本気で我々を葬るつもりか!? 私は貴族だぞ! 何度も呼びかけろ!」
海賊船と一緒に、味方の艦艇が次々に沈められていく。
一方的で戦争とも呼べない戦いに変化が起きたのは、リアムが交渉に出て来た時だった。
モニターに映し出されるリアムは、太々しい顔をしている。
焦りで髪が乱れた貴族の男が、リアムを相手に笑顔を向けた。
「リアム殿、お久しぶりですね」
(どうしてリアムがここにいる!? まさか、カルヴァン殿下に騙されたのか!?)
リアムの登場に焦る貴族だが、何とか取り繕っていた。
だが、リアムの態度はどこまでも冷たい。
『海賊に知り合いなどいない。俺の領地に無断で侵入してくるなど、貴族であるはずがない。よって、お前たちはここで滅んでもらう』
「私を殺せば大変なことになるぞ」
笑顔を消して睨み付けるが、リアムに効果はなかった。
『それがどうした? ついでにお前の家も滅ぼしてやるだけだ』
通信が切れると、貴族の乗った戦艦が激しく揺れた。
オペレーターが叫ぶ。
「要塞級が出現! 要塞級一隻、他の艦艇は六千隻を確認しました! バンフィールド家の艦隊と思われます! つ、次々にワープアウトして来ます!」
リアムが戻ってきたことで、バンフィールド家の艦隊が集結しつつあった。
貴族はモニターを見ていた。
精強なバンフィールド家の艦隊に、三万隻の艦隊が簡単にすり潰されていく。
そして、突撃してきた敵の艦隊。
迫り来るのは、化け物みたいな性能を持つ戦艦だった。
「こ、これが――か、海賊狩りのリアムか」
貴族の男が呟くと、光に包まれ蒸発して消えていった。
◇
その頃。
ティアが率いる艦隊と、マリーの率いる艦隊が向かい合っていた。
両軍は困惑しつつも、戦闘準備を終えている。
ブリッジでは、司令官がマリーに詰め寄っていた。
「味方と争えと言われるのですか!?」
マリーは爪の手入れをしており、味方と戦うことにためらいを見せない。
「そうだ。あのミンチ女を滅ぼさなければ、気持ちよく眠れないでしょう? お前は私の命令に従っていればいいのよ」
マリーの目的はティアを殺すことだった。
(バンフィールド家は私がまとめて、リアム様に相応しい騎士団を用意する。そのためには、ミンチ女が絶対に邪魔になる)
リアムの不在時に、全ての罪を着せて消すつもりだ。
それはティアも同じである。
モニターにティアの顔が映し出される。
『化石女、ついにこの時が来たわね。お前が泣いて許しを請う姿を見られると思うと、本当に嬉しいわ』
マリーが立ち上がると、血走った目で笑顔を浮かべていた。
片目を大きく見開き、とても笑顔には見えない。
「お前みたいな女は、海賊たちの玩具がお似合いよね。捕まえて、海賊たちに売ってあげるわ。飼育部屋だったかしら? そこに逆戻りさせてあげる」
ティアの表情が消える。
『――殺す』
マリーも表情が消えた。
「死ね」
二人とも相手が憎くて仕方がない。
それと同時に、二人とも相手を手強い敵だと認識していた。
リアムが不在の今、領内はまるで戦国時代に突入したかのように色んな勢力が台頭しつつある。
ティアを筆頭としたリアム絶対主義の集団。
ロゼッタを手に入れたマリーを中心とする集団。
他にも、野心を隠さぬ者たちや、面白がって参戦する者たち。
本来であれば、弱小勢力から潰して回りたいが――皮肉にも、二人は相手が一番の敵であると認識していた。
互いに実力を認め合っていた。
ただ、それをけして口には出さない。
そして、殺意も本物だ。
リアムがいたから殺し合わないだけだ。
両者が本気で殺し合いを――味方を巻き込んだ内乱を開始しようとする。
二人が右手を挙げ、そして振り下ろして攻撃を命令しようとする瞬間だった。
モニターにリアムの顔が表示された。
『この大馬鹿共が』
低い声を発するリアムは、刀を持って座っていた。
俯いていて表情は見えないが、絶対に怒っている。
ブリッジに緊張が走り、同時に周囲の軍人たちからは安堵した声が聞こえてきた。
だが、最悪のタイミングで悪事が露見した二人は心中穏やかではいられない。
マリーは背筋を伸ばして敬礼をするが、冷や汗が止まらなかった。
モニターに映るティアも同様に、青ざめた顔をしている。
「リアム様、ご無事だったのですね! このマリー、心配しまし――」
『心配しているのに、俺の艦隊を持ち出して喧嘩か?』
「い、いえ、あの、それは、その――そ、そうです! アイザックという若者が乗り込んできて、血筋を理由に本星を占拠したのです! そのためにロゼッタ様を連れて本星を脱出したのですが、そこの女が私を罪人に仕立て上げて攻め込んできたのです!」
咄嗟に全ての罪をアイザックとティアに押しつけると、モニターの向こうでは般若の顔になった女がいた。
『化石女がぁぁぁ!! また石にしてやるわよ!』
ただ、リアムが顔を上げると、とても冷たい目をしていた。
『ふ~ん、お前たちは留守番も出来ないのか』
リアムの本星を守れなかった。
それはつまり、二人の失敗を意味する。
マリーがガタガタと震えていた。
「も、申し訳ございません」
『お前らの処分は後だ。まずは、領内に入り込んだ敵を殲滅する。集めた艦隊でさっさと討伐に向かえ。一人も生かして帰すな』
通信が切れると、ブリッジにいるクルーたちの視線がマリーに注がれていた。
ただ、マリーの反応は彼らには予想外だったらしい。
手を組むマリーは、久しぶりのリアムにウットリしていた。
「あぁぁぁ! 今日もリアム様は凜々しい! ――さて、仕事の時間です。あのミンチ女よりも早く、海賊共を殲滅しないといけないわね。全員の奮戦を期待するわ」
今更取り繕われても、みたいな反応をする軍人たちだった。
◇
バンフィールド家の本星にあるリアムの屋敷。
その上空には、宇宙戦艦が数多く浮かんでいた。
屋敷の上空で待機しており、その無礼な態度にアイザックは激怒している。
「戦艦を屋敷の上に待機させるなど、どこの馬鹿者だ! すぐに連れて来い! この俺が首をはねてやる」
剣を抜いたアイザックに、周囲の者たちは距離を取る。
しかし、筆頭騎士をはじめとした仲間たちは別だ。
「アイザック様、どうやらリアム様がお戻りになったそうですよ」
「リアムが? ふん! 運のいい奴だ」
リアムが戻ってきたのに、慌てた様子を見せないのにはわけがある。
今回のお家騒動は、どう考えても後継者を指名していないことが問題だ。
アイザックは、リアムに自分を後継者に指名させようと考えていた。
リアムに子供が出来れば、継承権は下げてもいい――という話に持っていく。
そうすれば、今後はもっと動きやすくなる。
バンフィールド家の跡取り候補になるだけで、すり寄ってくる者たちは多いのだ。
「すぐに面会の準備だ。まったく、品のない兄を持つと苦労するな。血縁上の関係だけでも忌々しい。――それより、ノーデンの姿が見えないが?」
「リアムを恐れて逃げ出してしまいましたよ」
アイザックはノーデンなど眼中になく、逃げたと聞いても「馬鹿な奴だ」としか思わない。
それよりもリアムだ。
貴族らしくないリアムに、アイザックは不満を持っていた。
帝国でも有数の貴族になりつつあるバンフィールド家に、相応しくないと考えている。
ただ、今だけは頭を下げるつもりだった。
「あいつは嫌いだが、あいつが発展させた領地は魅力的だからな」
その領地が自分のものになるかもしれない。
そのために、我慢してリアムの前では取り繕うくらいはする。
筆頭騎士たちも意味ありげに笑みを作っていた。
「リアム様のお役目は、バンフィールド家に相応しい当主が現れるまでの繋ぎ役でしたね」
そんなお世辞に、アイザックは気をよくする。
「そう思えば、リアムに感謝したくもなる」
すると、アイザックのもとに連絡が入った。
リアムからの呼び出しだった。
◇
久しぶりの我が家。
本来ならハーレムを築くはずの広間だったのに、美女がいないから謁見の間に改装した場所だ。
椅子に座る俺は、居並ぶ文武百官――よりも多い部下たちを前に、欠伸をしていた。
俺の前では、会ったこともない弟が笑顔でペラペラと話をしている。
「兄上、無事にお戻りになり安心しました。ですが、このような時には後継者がいなければ混乱の種になります。どうでしょう? ここは血縁関係が近く、そして当主に相応しい弟の僕を後継者に指名しては? もちろん、兄上にお子が生まれれば、継承権はそちらを優先していただいて構いませんよ」
俺はアイザックの顔を見ていた。
金髪碧眼の美少年。
だが、俺と同じように中身の屑さが滲み出た顔をしている。
そう思うと兄弟のような親近感がわいてくる。
でも、駄目だ。俺の財産は俺の物であり、たとえ肉親であろうと渡さない。
「どうして俺が、お前を指名しないといけないんだ?」
「いえ、ですから、このような場合には必要になってきます」
「それに、バンフィールド家を捨てた騎士たちがいるな。恥ずかしげもなく戻ってきて、随分とでかい顔をしたそうじゃないか」
俺の言葉に、アイザックが連れ込んだ騎士たちが苦々しい表情をしていた。
俺の騎士たちが鋭い視線を向けている。
主家が傾いた際に、逃げ出した者たちだ。
騎士道精神的にもアウトらしい。
もっとも、俺は人を信用しないので、こいつらの気持ちも理解できる。
ただ、裏切るような連中を飼うつもりはない。
「ついでに、俺を裏切りアイザックについた愚か者たちもいるそうだな」
役人たちが怯えていた。
周囲からは「この裏切り者」という、冷たい視線が注がれている。
役人の一人が前に出て弁明をしてくるので、話を聞いてやった。
「リアム様、発言をお許しください!」
「許す」
許可を出してやると、俺の側に立っていたクラウスがギョッとする。
「リアム様、よろしいのですか?」
「面白い言い訳をすれば許してやるつもりだ。ほら、さっさと聞かせろ」
俺に発言を許された役人が、血の気の引いた顔をしながら弁解をはじめた。
「今回の件で、当家の弱点が浮き彫りになりました。リアム様が行方不明の間に、軍は分裂し、統治にも影響が出ております。これは、後継者不在が理由です」
こいつの意見は正しい。
俺が後継者を指名していなかったために、俺の領地が大騒ぎになった。
役人の言い訳に拍手してやった。
「真っ当な意見だ。――だが、面白くなかったから却下だ。人生をやり直して再チャレンジするといい」
「なっ!?」
残念だったな。
まともな領主なら意見は聞き入れただろうが――俺は悪徳領主だよ。
そんな意見は求めていない。
ブライアン(ヽ´ω`)「うちの騎士たちが酷くて辛いです。……これ、前にも呟きました」