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Red Eater  作者: るえ
村喰い
2/3

近づく絶望

 太陽の暖かい日差しが僕の部屋に差し込み、気持ちよく朝を迎えた。


 いい匂いがした。

 この匂いは、僕が大好きなケチャップライスの匂いだ。


 ワクワクしながら食卓に着くと、早速お母さんが朝ごはんを、持ってきてくれた。

 予想は見事的中し僕の前にはケチャップライスが置かれた。


 僕は一気に食らいついた。一生懸命食べた。誰も取るわけもないが、手が勝手に動いた。


 ご飯を食べ終えると、運動でもしようと思い外に出た。外は快晴で、運動日和だった。


 準備運動を終えてマラソンでもしようかと思ったとき、なにやら村がざわつき始めた。


 ドン‼︎


 何か巨大な足音がした。


 ドン‼︎


 足音は近づいてきている。


 なにが起こってるんだと考えていた時、ひとりの村人が大声で叫んだ。


「レッドドラゴンだ‼︎村喰いが来たぞー‼︎」


 村喰い、それは本の中にしかいないもの、実際の世界にはそんなものいるわけがない。きっと僕らを脅かそうとしているに違いないと僕は思った。

 しかし、みんな慌てていた。中にはただ祈っている人もいた。


 ドン‼︎


 僕はあるものを目にした。


 それは、大きな赤い山だった。しかし、その山には翼が生えていた。


 ドン‼︎


 山には顔が付いていた。

 レッドドラゴンは実在したのた だ。


 ドン‼︎


 レッドドラゴンは止まった。

 村人はみな馬車や袋に荷物を詰め込んで逃げようとしている。

 お母さんも準備をしている。お母さんの顔は見たことのないくらい怯えた顔だった。


 僕も逃げる準備を始めた。必死に袋に食料を詰め込んだ。


 バサッ‼︎


 レッドドラゴンは大きく翼を広げた。その瞬間、こちらに突っ込んで来た。


 ドーン‼︎


 窓から外を見ると、村の半分以上は地面ごとえぐり取られていた。上を見上げると、バリバリという音が聞こえる。

 そう、レッドドラゴンは一瞬で村の半分を喰らっていたのだ。


 僕は動けなくなった。腰が抜けてしまったのだ。


______ゴクン


 奴は村を飲み込んだ。そして大きく口を開いた。


 二口目が降ってきた。


______バキバキバキバキバキ‼︎

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