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悲鳴があがった
無駄に大きく響く、近くに誰かいたらたまったもんじゃないだろう
まぁ嫌な予感はしてたんだよ
お客様に対してこちらから余計な事を言って
機嫌を損ねてもアレだから何も言わなかったけど
完全にアウトだったからね問題が起きないで済むとは思わなかったけど…
駆けつけたくないなぁ
黒く素早い奴が出たとかならまだ………
いやそれも場所的には掃除の苦情でアウトだろうなぁ
一応豪華な別荘地のホテル?洋館?みたいな建物だからなぁ
まぁそれは無いかデカすぎる声からして
そんなもので悲鳴を上げるような人じゃないだろ…
あぁ…聞こえなかった振りしたい
俺ただの雇われ従業員だしそろそろ交代で就寝できる時間なのに!
現実逃避はそろそろ辞めよう今日はオーナー不在だったはずだし
従業員も今は3人位だったはず
下っ端の俺が対応するはめになるだろう
ろくな仕事が無かったとはいえ
見えてている罠を踏みにいくような仕事を選ぶんじゃなかった
「高収入」「住み込み可」「未経験可」「笑顔の絶えない職場です」「数ヶ国語を理解出来る人歓迎」
今さらだけどこの数ヶ国語を理解できる人っての警戒すべきだった………
階段をのぼり悲鳴が上がったと思われる方向に向かう
途中に何事かと部屋から顔を出してるお客様に
ただいま確認いたします、お部屋でお待ちくださいと対応しながら
目的の場所に向かう
その部屋の前には数人が固まっていた
てか固まってるのはどう見ても受付の時アレだと思った人達だ
てかほぼアレだと思った人が大集合だ
もうこの時点で自分の部屋として使わせて貰ってる場所に帰ってベットにダイブしたい…
とりあえず入口近くで気絶してる悲鳴の被害者も放置かよと思いつつ
部屋の中やっぱアレなんだろうなぁと…
部屋の前に固まってるアレな人達に断りつつ前に進みそれを見た
テーブルに乗った首と首の無い体を