3
*3 部屋
たつにいと別れて少し進むと部屋に着いた。
この学園内で現金にも鍵にもなるカードを
扉の取っ手の上にある画面に翳し、鍵を開けた。
中を見渡すと、本当に広い部屋だった。
元々2人部屋用に作られてるとはいえ、
俺が住んでいたアパートの3倍ぐらい大きい。
白を基調とした、木が多く使われている部屋。
温かみがあるけど、どこか高貴な感じ。
この学園ではあまり使われることの無いキッチンも設備されてある。
大浴場もあるらしいが、部屋に1台ずつ風呂もある。
その風呂も大きいのだ。
大人の男3人が入れるほどのスペースがある浴槽に
六畳ほどの浴室。
しかも床と壁は大理石だ。
無駄すぎる…。
部屋でこんなに広いなら、大浴場はどんなものだろうか…
見てみたい気もするが、大浴場はいろんな人が使うので多分一生見れないんだろうな、。
共有スペースを見た後、個人スペースを覗いた。
向かい合わせにある扉。
2人部屋だったら1人1人がどちらかの部屋を使うんだろう。
だが、俺は1人だ。
「どっちを使おうかな…」
中を覗いてみると、造りは違った。
右側のドアを開けると、フローリングの洋風って感じでベッドがあった。
左側のドアを開けると、畳があって、障子があって…など和風な部屋だ。
俺はどちらかと言うと和風の方が落ち着く。
けど、前のアパートでは布団だったため、ベッドも憧れる…
なんて思ってたけど、この部屋には俺1人だけなんだから、
好きなときに好きなほうを使えばいいという結論にでた。
部屋の設計を見終わったら、一気疲れてきた。
今日は落ち着く和風の部屋で寝ることにする。
布団を敷いて、その中にもぐりこんだ。
畳の匂いが良い感じに心を癒してくれる。
静かに瞼を閉じると眠気が襲ってきた。
今日は疲れた。
とりあえず、これからのことは明日考えよう…
今日くらい、ゆっくり休んでもいいでしょう……?
3部屋 終