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理事長室を出て、俺は自分の部屋に向かった。
この欧咲学園は、3つの城が並んである。
一番左が寮の城だ。
1階がロビー兼娯楽施設
2階がコンビニ、スーパー、大浴場、食堂など日常生活の場所
3-4階が1年生が生活する場所と休憩場
5-6階が2年生が生活する場所と休憩場
7-8階が3年生が生活する場所と同じく休憩場
9階が生徒会専用の空間
真ん中の城が教室がある場所。
1階は職員室、食堂などがある場所
2階は音楽室、理科室、保健室など特別教室がある場所
3階が1年生が利用する教室
4階が2年生が利用する教室
5階が3年生が利用する教室
6-7階は生徒会室
8-9階は理事長専用室
右端は教師専用で、学園の教師の生活スペースとなってる。
俺の部屋は、5階の505号室だ。
普通は2人部屋らしいけど、有紀の計らいで俺は1人部屋だ。
嬉しいけど、申し訳ない。
そんなことを考えながら、歩いていたら、誰かとぶつかった。
「っ」
おでこが痛い…。
「ああ、すまない。」
聞きなれた声に驚いて、上を見上げると、そこには顔見知りが居た。
「…たつにぃ?」
「澪梓…?お前、澪梓か?!」
「うん、そーだよ」
「何で此処に…?」
「…有紀から聞いてない?」
「何も…」
「俺、此処に入学してきたんだよ。」
「は?」
「一週間前有紀に誘われたんだ。あ、大丈夫だよ。試験ちゃんと受けた。」
「あ、ああ。そうか、有紀が誘ったのか…。」
「うん」
「それならいいが、お前大丈夫なのか?」
「なにが?」
「その、この学園いっぱい人が居るぞ。しかも、同性愛者が殆んどだし…。目を付けられたら
強姦……って事も良くあるんだぞ。」
「……大丈夫、ではない…」
「お前な、」
「でも、有紀が誘ってくれたし、たつにぃも居るし、俺大丈夫だよ」
「あ、ああ、そうだな。お前は俺が守ってやる。」
「うん、有難う。たつにぃ、大好きだよ」
「おう、俺も澪梓のこと大好きだぜ。」
「ははっ、じゃあ、俺部屋に行くから、ばいばい」
「ああ、何かあったらすぐに電話するんだぞ。」
「うん、分かってるよ、有難う」
「じゃあ、気をつけろよ。」
「うん、ばいばい」
久し振りにたつにいと会って、気持ちが軽くなった。
うん、大丈夫そう。頑張ろう…。
2欧咲学園 終