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いきなりのことに吃驚して、肩が跳ねる。
ドアの方へ目を向けると、脱色しすぎたのか、白色に近い金色の髪をなびかせ
制服もある程度着崩し、顔には人懐っこい笑みを浮かべたすごいイケメンがいた。
「…はぁ。お前はまた遅刻か。」
「えらいすんません。どうしても朝起きられへんくて」
「朝はともかく、今はもう昼だぞ。」
「いやぁ、10時には起きてんけど、髪の毛セットしてたらもう11時やったから、
昼飯食べてからいこう思て食べてから来たらこんな時間になってしもてん」
「…なんつーマイペースな」
「堪忍やで。あ、たけちゃん授業続けて続けて」
「お前に言われなくても続ける。さっさと席に着け」
「了解了解」
たけちゃんと呼ばれた先生がそういうとその人はヘラッと笑って席に着いた。
その人の席は、有紀の隣。つまり、俺の斜め後ろだった。
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