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「ああ、初めまして。愛川澪梓君だよね?」
「は、い」
「ごめんね、無理しなくてもいいよ。」
「(コク)」
「そうだね、それでいいよ、はは」
「さて、欧咲学園入学おめでとう。見事入学試験も通ったことだし、今から君は列記とした欧咲学園の生徒だよ。」
「(コク)」
「では、今から学園の説明していくね。 この学園はご存知の通り大きな会社の社長のご子息とか
茶道の家元のご子息など、まあ簡単に言えば金持ちの家の子が通う学園って事は知ってるよね?」
「(コク)」
「そういう子達が集まってるからかな…、ここの子達は家柄をとても気にするんだよね。
だから、この学園では家柄がいい子が権力を持つんだよね。」
「(コク)」
「それでね、この欧咲学園は幼稚舎の時から寮生活をしてるせいかね、
女性と会う機会は乏しいんだよね。
でも、人間いつかは恋愛するもんでしょ?けれど、恋愛対象の女性がいない…
となると、誰が恋愛対象になるか…わかる?」
「(…コク)」
「そう、やっぱり頭がいいみたいだね。」
滝紀さんが言いたいのは、この学園の人の恋愛対象は男ってことだ。
でも、土日祝日に外出することも可能だから、
ちゃんと女性を好きな人も居るって。
まとめると、この学園は8割がゲイとバイってことだ。
残りの2割がノーマル。
「それで、澪梓君みたいに美人だと狙われやすいと思うんだよね…」
「……」
「最低限の配慮はするけど、自分の身を守れるのは自分自身だからね。
澪梓君も注意してね。」
「(コク)」
「はい、じゃあ、次は学園の説明かな?」
「(フルフル)」
「ん?いいのかい?」
「…お、ぼえて、ます」
「…ほー、さすがだね…。それじゃあ、お気をつけて。楽しい学園生活になりますように。」
「しつれい、しまし…た(ペコ)」
あー、頑張らないと……
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