16-1
*16 御袋の味
「ん…ぅ」
目を開けたら、見たことない天上。
横を見ると、見たことない机。
上半身を起して周りを見渡す。
俺が居る所は、見たことのない部屋にあるベットの上。
その部屋は、机とベットとタンスとクローゼットと窓だけっていうシンプルな部屋だった。
でも、なんか見に覚えがあるのは多分、寮の中の一室だから。
俺の寮の洋風の部屋も家具は違うけどこんな感じ。
てことは、ここは誰かの部屋?
ていうか、俺は何でこんな所にいるんだろう?
学食で会長に会って……たつにいが来た所までは覚えてる。
じゃあ、此処はたつにいの部屋?俺はそう思って、部屋を出るためにベッドから降りる。
そしたら、目眩がしてベッドに倒れこんだ。
「あ、」
違う。たつにいじゃなくて、有紀の部屋だ。布団が有紀の匂いがする。
「…落ち着く、なぁ……」
俺は布団を手繰り寄せて深く息を吸う。…あ!変態じゃないよ!!
安心したからか、目眩も治まって、俺は部屋から出た。
そしたら、誰も居なくてリビングの机の上に手紙が置いてあった。
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澪梓へ
目が覚めたら、俺にメールしてくれ。
有紀と俺は授業があるから今は居ないが
メールが来たらすぐに向かう。
達紀
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「はぁい」
俺は1人で返事して、たつにいにメールを送るために携帯を開く。
「…え?!」
そしたら、びっくり仰天。学食でたつにいにあった日から、3日も経っていた。
今は、4月15日の9時42分だった。
俺は3日間も眠ってたのか……。
それは、ショックが大きかったって事。俺はまだあの過去から開放されてないという事--。
「…っそれよりメール!」
俺はネガティブになりつつある気持ちを叩き起こしてたつにいにメールを作成する。
さっきより3分も経ってた。
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20××/ 4/15 9:45
To:たつにい
sub:起きたよ
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今起きた。
澪梓
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