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ゼロのココロ  作者: すぴ
騒動
47/84

13-8


「ごめんね、澪梓…」

有紀はまだシュンとしてる。でも、今回は簡単に許さない。

本当に腕がちぎれるかと思うほど痛かったんだ。


「…」

俺は無言。有紀は焦る。


「澪梓、澪梓ごめん」

何回も俺に謝る。だんだんとその目は涙で潤んでくる。

でも、俺は無言。どころか、有紀を軽く無視する。


「れ、いし」

有紀は今にも泣き出しそうな声で俺の名前を呼ぶ。

俺はしょうがないと、ハァと短く息を吐き、有紀を見る。

有紀は、やっぱり両方の瞳に零れそうなほど涙をためていた。

それをみてちょっと苦笑いがもれる。



「も、いい。」

そんな俺の短い言葉にも、有紀は顔を輝かせる。


「澪梓、ありがとっ」

そう言って俺に飛びつく。なんか有紀は、大きな犬みたいだ。

俺は有紀の頭をヨシヨシ。と撫でる。



すこしして、有紀は俺から離れる。そして、さっきの弱気な有紀の目つきとは違って、

鋭い目つきで鳴海先輩を睨む。



「鳴海先輩は、何のつもりだったんですか。」

「あ?お前には関係ねーだろ。」

「澪梓をどこにつれてく気だったんですか。」

「お前にはかんけ「早く答えてください」…」

「…」


「俺の部屋行こうとしただけだ。」

「何のために。」

「あんな顔みた後だぜ?そっから家ですることなんて決まってんだろ」

「…」

「なんだ?知りたいのか?   家に連れてって、押し倒して素っ裸にして

 白い肌を眺めてからそこらじゅう触りまくって、あんあん喘がせながらあそこに俺のモン突っ込んで

 足立たなくなるまで犯してやろうかとおもってよ。」



ニヤニヤしながら、周りには聞こえないような声で、俺と有紀にそう囁く。

俺はそれを聞くなり青ざめる。鳴海先輩の口から淡々と聞こえる卑猥な言葉。




.

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