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ゼロのココロ  作者: すぴ
騒動
45/84

13-6


「…なぁに、楽しいことしてんだぁ?」

まだ有紀の口の中に俺のスプーンが入ってるときに、俺の後ろからそんな声が聞こえた。

有紀は目を大きく広げて、固まる。

俺は、後ろに立つ人が誰か確認するために振り返って、固まった。



後ろには、会長の鳴海先輩が居た。その後ろに、有紀に三代先輩と呼ばれた人が

ニコニコしながら立っている。


有紀は正気を取り戻したみたいで、スプーンから口を離す。

俺はそれを感じて、鳴海先輩から目を外し、前を向く。



「…なんで鳴海先輩がここに居るんですか」

有紀がいつもより数段低い声で唸るように呟く。

俺は少しビックリして有紀を見ると、有紀は鳴海先輩を嫌そうに眉を寄せながら睨んでる。


「ああ?お前には関係ねーだろ。俺はコイツに会いに来たんだよ。」

「はっ、関係大有りですね。先輩は何も考えないで行動してるんでスカ。」

有紀が嫌味っぽく言う。



「なんだと…」

「三代先輩も、鳴海先輩が変なことする前に止めて下さい。」

「そう言われましてもねぇ。このバカは言い出すと止まらないもので。」

三代先輩がニコニコを絶やさずにそういう。

「…はぁ。」

有紀はそれを聞いて、大きな溜息を吐く。



「んだよ!!お前ら俺に喧嘩売ってんのか?!」

「鳴海先輩、先輩がこういうところに来ると、注目されるの分かってここ来てるんですか?

 もしそうなら、本当最低な方ですね」

「…」


鳴海先輩が怒ってきてるのが分かる。



「てめぇ、いい加減にしろよ」

鳴海先輩の声が低くなる。

「それはこっちの台詞ですね。」

有紀の声も一段と低くなる。

そんな2人に挟まれる俺。これ、今朝もあったよね。



「2人とも、山中君が怯えているでしょう?」

「あっ、澪梓、ごめんね?!ついカッとなっちゃって…」

「…チッ」


「だいじょぶ、です」

有紀があんまり焦って謝ってくるから、ちょっと面白くて頬が緩みながらそう伝える。

一応先輩も居るので、敬語で。

すると、3人は固まる。



「…?」


また何か気に障るようなことをしてしまっただろうか。



「ちょっとこい!」




.

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