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ゼロのココロ  作者: すぴ
(10-1) 有紀side
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(10-1)


有紀side


澪梓が休み時間に莉兎を泣き止ませてから少しして授業が始まった。


数学の教師--田中は、鳴海先輩の親衛隊のと繋がっていて、鳴海先輩に近づく奴に

嫌がらせをしたりと、色々評判が悪い教師だ。

今日の始業式で鳴海先輩が澪梓の元へ来た。


相変わらず頭の悪い奴だ。そんなことをしたら澪梓が目を付けられるのは分かりきってるのに。



それに、嫌な予感がする。

田中はニヤニヤと嫌な笑みを浮かべてるし、親衛隊の奴らはクスクスと笑っている。

何もおきなければいいけど…。



授業も終盤にかかったころ、田中が澪梓に言った。


『愛川、編入祝いに1つ問題を解け。』

俺が顔をあげると、先ほどよりニヤニヤした顔の田中が澪梓を見つめていた。


澪梓は、少し俯く。それを見て田中がさらに嫌な笑みを深めた。


『なんだ?編入テスト1問間違いの天才の愛川には、コノ問題は簡単すぎたか?

 しょうがない、それじゃあ、これを解け。』


田中が、新しい式を書いた。 あれは、大学の問題だろ?

普通の奴が解けるはずが無い。


これは、明らかな親衛隊からの嫌がらせだ。

そう理解して、段々と俺の眉間の皺が深くなる。



『おや?分からないのかね?』

『クスクス。いい気味。』

『ほぉんと。鳴海様と山中君に近づくから…』


澪梓が黙ってると、田中が嫌味にそう言って、親衛隊の奴らが小声でつぶやく。



やはり、会長か。それに、…俺。


不本意だが、俺にも親衛隊は付いている。今回の嫌がらせは、

鳴瀬先輩の親衛隊は勿論のこと、俺の親衛隊も絡んでるらしい。



澪梓は、また段々と顔を俯けていき、今にでも机に倒れていきそうなほどだ。



『呆然としちゃって。』

『クスクス、恥かいちゃえ』

『一生、鳴海様と山中君に近づくな』



それに追い討ちを掛けるように親衛隊の奴等がコソコソという。




.

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