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ゼロのココロ  作者: すぴ
先生の嫌がらせ
30/84

10-3



「いい加減にしろよっ!!」


後ろで怒鳴り声が聞こえた。

有紀が怒った声だ。



有紀の怒鳴り声で、さっきまでクスクス笑ってた人達も、ニヤニヤしてた先生も、

一気に静かになった。




「澪梓?大丈夫か?」

有紀は、後ろから俺を抱きしめる。



「だい、じょぶ…」


もう少しで堕ちそうだったけど、大丈夫。有紀が助けてくれた。




「あいつ等の言う事なんて、気にすんな。 俺が守ってやるから。 --だから、泣くな」


え、俺泣いてる? そう思って、目に手を持って行った。

ああ、泣いてる。俺泣いてる。


有紀が離れてくって考えたからかな、

きっとそうだ。今考えても胸が張り裂けそうになるもん。



「ん、ごめ、ん。だいじょぶ。  ありがと、有紀。」

「いや、俺こそごめんな。さっさと止めとけばよかったのに。」

「うう、ん。有紀は、全然悪く、ない…」



ああ、泣いたからか、眠くなってきた。瞼が重い…。

最後に、これを言っておかないと…。




「せん、せ。」

「あ、ああ、何だ。」

「その式、答え… S(2)=4/3…で、す…」


それを伝えて、有紀の腕の中で、先生の悔しそうな声を聞きながら俺の意識はブラックアウトした。



---『せ、正解だ…』




10先生の嫌がらせ 終


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